市議会議員の給与支給明細

 改選後、初めての給与となる、6月の支給明細を報告します。

 市議会議員の給与は、各自治体の条例で定められており、尾鷲市議会議員の給与は、月額32万1千円が基本給となります(尾鷲市議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の第1条に記載)。ちなみに、議長については、月額425,000円、副議長については、月額353,000円と、職務の負担増から増額されています。

 この基本給から、私の場合は、共済年金の共済長期掛け金5万1200円、所得税7,110円、住民税1万4400円、親睦会会費1,000円が差し引かれますので、最終的な振り込み額(手取り)は、24万7290円となります。

 ここで、共済年金とは、いわゆる議員年金のことで、議員の在職が合計12年以上の場合に支給される年金制度です(任期は連続でなくてもかまわない)。よく、「議員は3期せなあかん。」とか言われていますが、これは1期4年を3期全うしたことを想定としており、今回のように任期半ばでの解散などがあれば、在職12年に達することができないので、4期以上となってしまうこともあります。

 月額5万円以上と、掛け金が高額であるので、12年の任期を全うしなければ、単純計算でも年額約61万円を掛け捨ててしまうことになります。このことから、「3期(12年)せなならん」との逸話が出てくると考えられます。仮に、在職12年を全うすれば、年額約176万円が、議員年金として支払われることになります。また、在職が12年から1年毎増えると、その分の年金支給額も増えていきます(在職30年で頭打ち)。ただし、前段で「掛け捨て」と書きましたが、在職が3年以上12年未満であれば、「退職一時金」の名目で、相応の掛け金分が支払われることになっています(地方公務員等共済組合法 第11章 地方議会議員の年金制度より)。

 しかし、地方自治体による平成の大合併や、それに伴う行財政改革で、各地で議員定数が削減されたこともあり、共済年金を支払う現職議員の総数は減りましたが、受給される元議員が増えたために、共済組合の財政はひっ迫しています。このため、平成15年4月には、議員共済会の財政状況が赤字のため、掛金率増、特別掛金率増、公費負担率増、給付削減等の制度改正が実施されました。追って、平成18年6月に、「地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律(平成18年法律第63号)」が成立し、翌年4月1日からは、年金の支給額が減額されました。

 共済年金の話が長くなりましたが、実際の手取りからは、支払い義務が生じる国民年金保険(月額1万4660円)や国民健康保険(月額2万7千円)が差し引かれますので、20万5630円が手元に残ることになります。

 さらに現実的なこととして、政務調査費が年額15万円であるのに対し、実際に政務調査に関する支出はこれを超えてしまうので、「想像以上に議員の政務調査活動には支出が必要」となってしまいます。細かく計算したことがありませんが、支給される政務調査費を使用しない支出としては(使用できない項目もあります)、視察に係るガソリン代や現地での活動費(駐車場代や飲食代など)、資料の取り寄せ費用やコピー代、インターネットを使うことによる出費など(プロバイダ料や印刷費、印刷に係る消耗費など)、「議員活動による出費」は計上するときりがありません。

 それでも、議員の給与に関しては、各自治体でも話題や課題となっています。少し前の朝日新聞の投稿「私の視点」でも、全国町村議会議長会議事調査部長である岡本光雄氏が、「議員活動と報酬を考える契機」として投稿していました。興味ある部分には、「住民が(議員報酬を)評価するための材料を議会が提供するべきだ。…中略…そのうえで、追認機関になりがちだった報酬審議会に公募制を取り入れるなどの改革をし、自分たちの代表に期待する活動と、そのために負担するべきコストについて議論を深めることだ。」とありました。

 このあたりからも、議会不信を取り除いていくきっかけを掴むことができそうです。
by owase874 | 2009-06-27 13:53 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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