尾鷲市の家計簿をおさらいする

 「尾鷲市の財政難てどうなっとんど?」

 市長選が近いこともあり、よく聞かれる言葉です。確かに、財政難という言葉だけが先行し、それをどのように対処していくかが語られていないのかが原因かも知れません。しかし、他人事ではないので、市民が解りやすいように、家計簿のように説明することにします。

■尾鷲市の貯蓄高(H21.6.26まで)
 総額 12億3302万8千円
 このうち、財政調整基金(普通預金にあたる貯金) 6億4007万4千円

■尾鷲市の借金(H19年度末…H20年度の決算が未確定のため)
 総額 108億1223万5千円
 (ただし、H20年度の決算では、105億円程度になる見込みとのことです)

■尾鷲市の借金返済額(H19年度までの借り入れに対して…H20年度が未確定のため)
 H21年度分の返済額 10億2038万8千円
 (ただし、H25年度まで、約10億から11億円を毎年返済します)

 このうち、返済額についてですが、H20年度及びH21年度に借り入れた分の返済もプラスされるので、全体の返済額は増えていくことになります。

 H21年度における、現在までの尾鷲市の歳入歳出が約80億円なので、108億円と言う借金の額が如何に大きいかがわかります。これを、少なくとも5年間は毎年10億円以上返済していくので、財政難と言われる原因がここにあるわけです。

 この借金を減らすには、滞りなく返済するしかないので、「どこで支出(歳出)を減らすか?」、「何で収入(歳入)を増やすか?」を、次の市長が考えていく必要があります。そのときに、毎回のように私が求めているのは、「住民でできることは住民でやっていく」と言う「住民自治」の必要性です。

 そのためには、「ムダをどこで省き、どのように市民が担うのか?」をよく検討することが必要です。それは、「今まで行政職員が担ってきていることを、市民が肩代わりをしていく」に繋がっていくので、ここでコスト減を図ることも可能です。もちろん、歳入を増やす工夫も必要で、ここにも次なる市長に求められる施策があるはずです。

 尾鷲市の行政をみていると、「上手に国や県の助成金や補助金を取ってきている」と感じます。これは、どの地方自治にも求められることですが、まずこの作業ができないと、いわば外資を得ることができません。しかし、外資を手にできても、有効に使うことができなければ、「事業報告のために事業をやってしまう」ことにもなりかねません。

 ここに、「公益の精神」が求められると感じるのですが、税金を使うと言うことは、公益(市民の利益)に繋がらなければなりません。ここを考えていく上で、今までは行政職員の考えだけで進められていた事業計画などを、中間支援する組織や率先する市民にも、「ともに考えていく場を与える」ことから、「住民自治」の第1歩がはじまると考えています。

 やがては、将来の行政は、「市民サービスに直結するライフラインにのみ関わる」だけで、それ以外の大半を、市民が担っていくことが理想ではないでしょうか?もちろん、市民が担うのは、何も無償とはしなくてもいいので、有償ボランティア的な要素から、「儲けるのではなく、稼ぐ」ことができる程度の賃金保障があってしかりです。

 ちょっと脱線しましたが、尾鷲市の家計簿は、必ずしも順調でないことは確かです。しかし、これがすぐに財政破綻した某市のようになるわけでもありません。かといって、呑気にかまえている事態ではないので、「私たちでできることを考える」ことも大切です。それを踏まえて、「住民自治」に移行していくきっかけになればと考えています。

 尾鷲市の財政難は、何の手立てもしなければ、間違いなく尾鷲市民に返ってきます。ここに、次なる市長に求めていきたい施策のひとつがあるのです。私もこの施策に注目しています。
by owase874 | 2009-07-10 02:00 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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