政権が替わって、東紀州はどう変わるのか

 衆議院総選挙から2週間が経ちました。

 民主党の躍進は、予想をはるかに超える結果だと報道されていますが、市民にはそんな気がしていた選挙でした。「まあ、いっぺん替わってもよいで。」という雰囲気が、選挙期間より前からハッキリとしていました。当然のように、自民党VS民主党という構造がつくり出され、他の党の話題がなくなってしまった(薄くなってしまった)選挙でもありました。

 間違いなく、メディアによる報道の影響に、日本国民は左右されるとも感じました。

 結果としては、三重5区からは、自民党と民主党の2人が当選を果たしました。自民党で中堅の三ツ矢議員と、民主党で新人の藤田議員です。また、藤田議員の父親と祖父は、ともに自民党系の県議だったことからも、保守系の強い地域だと再認識しました。三重5区のように、自民党が議席を守った地域が少ないだけに、特異な選挙区でもありました。

 それでも、この地域から2人の国会議員が出たことは喜ぶべきことです。
 このあとの期待は、「東紀州にとって、どう変わるのか?」になります。

 民主党のマニュフェストで気になったことは、地域の最低賃金を時給1,000円にすることと、高速道路の無料化です。これは、自民党からは慎重論が出ていましたが、東紀州に影響を与える施策になると考えられます。

 民主党が提出している最低賃金法改正案をみると、最低賃金を上げる対策として、2千億円規模で、中小企業に対して国の財政上及び金融上の措置を附則で義務付けています。しかし、その財源や、それで生活基準が向上するかが課題です。地方自治体の現状は、公務員が自治体の生活を支えています。それは、公務員の給与が、自営業者よりも比較的高く設定されているからです。
 公務員の給与を大幅に削減すれば、自治体での消費が減少する予測ができますが、時給を1,000円にしたところで、自治体の消費が向上する因果関係がみえてきません。公務員並みの給与にするか、自営業者の実情に合わせた給与にするかになりますが、地球規模で考えると、「日本の給与体系の見直し」は必須課題です。

 また、高速道路が無料化すれば、ETCもいらなくなるし、インターチェンジなどでの人員削減もできます。利用者も増えるでしょうから、消費が加速される可能性もあります。しかし、「無料(ただ)」ほど怖いものがないとも言います。一度、無料にしてしまえば、それを有料化することはできにくくなります。1,000円を無料にすることはできても、0円を1,000円にすることのほうが困難なはずです。
 自家用車の保有率が高いわが国だけに、高速道路は車で溢れ、自然渋滞が起きやすくなるかも知れません。南三重のように、勢和多気インターチェンジまで単車線の高速道路は、高速道路の意味をなすかも疑問です。普段は利用しなかった層の利用による事故も考えられます。後退的な考え方ですが、「無料」に違和感を感じます。せてめ、今のように土日1,000円の拡大で十分な気がします。

 こういった疑問は、民主党に政権を託した市民も気にしています。子育て手当ての支給もそうですが、自民党が「バラマキだ!」と叫んでいた財源確保の課題は、今後の民主党の手腕にかかっています。市民にも、一定量の覚悟はあるはずですが、生活上の楽園はないものです。何事にも、苦労し、努力し、その行為が実を結ぶような施策でなければなりません。苦労しても、努力をしても、実を結ばなかった結果が多いから、自民党には期待しなくなったのです。それを、「楽して生活できる」にしてしまうことがあってはなりません。

 民主党の施策には、地方自治体の補正予算凍結もあります。

 これは、この尾鷲市にも影響を与えます。執行が認められた予算の中に、該当する凍結項目が出てくる可能性もあります。東京都知事も言っているように、国家予算の凍結によって、それまで負担金や分担金を支払ってきた地方自治体からの返還請求も、当然の権利として主張されます。

 思いも寄らぬ躍進を、実は民主党自身が察知していなかったのかも知れません。報道の対象は、「受かるはとは思わなかった議員」、「キャバ嬢議員」、「ヌード議員」、「自己破産議員」など、気持ちのよくない枕詞で揶揄されています。それまでは、自民党の不祥事にばかり目が向けられていましたが、これが政権与党の洗礼とは考えたくありません。

 それでも、政権を替えたのは市民です。
 見守るのではなく、声を出して変えていくのです。
 それを、民主党が受けて立つのです。

 「チェンジ!」するのは、市民感覚『も』なのです。
by owase874 | 2009-09-13 17:41 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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