全国災害ボランティア議員連盟が設立されました

 2日目の日程は、全国災害ボランティア議員連盟の設立総会でした。
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 長岡グランドホテルで開催された総会には、163名の会員希望者のうち、全国から44名の議員が参加していました。三重県からの参加は、私だけだったので、(また希望者もいないことから)議員における災害ボランティアの認知度は低いといっていいのかも知れません。しかし、設立されたばかりなので、これからこの議連が及ぼす影響は、かなり期待するところです。

 まず、設立総会成立の確認がされたあと、審議事項として、第1号議案から第6号議案までを審査しました。理事会役員には、民主党の村井宗明衆議院議員や、新潟県のNPO法人まちづくり学校の運営委員をやっている田上町議会の池井豊議員、Vネットぎふの理事長である岐阜県議会議員の川上哲也議員など、市民活動や防災にも精通した議員が承認されました。また、内閣府で、災害予防・広報・国際防災推進担当の田尻直人参事官もおり、「三重県南部は、津波被害が心配されていますね。今後の情報共有をお願いします。」と話し合いました。

 この議連の特徴は、災害の発生後、外部からの災害ボランティアなどの流入がしやすいように、全国のボランティアネットと情報共有しながら、議連に加盟した議員がカウンターパートとなり、被災した自治体の受け入れ態勢をとるなどの中間支援ができる点です。災害が発生して、すぐに復興が始まるのですが、災害ボランティアがそのひとつを担うのは周知のことです。しかし、自治体によっては、「混乱をきたす」、「体制が無い」などの理由で、災害ボランティアが入り込めずに、復興が遅れる原因もつくってしまいます。

 この議連のおかげで、もしも私が災害ボランティアとして、被災地に入るようなことがあれば、その自治体の会員議員に連絡を取り、災害救援のネットワークが活かされるような誘い水をしていただくことが可能となります。今までは、少ない人脈を頼りながら現地に入ることができても、理解が不足している行政や議員が、外部のボランティアを反対することもあったので、少しでも解消される道筋ができたことは大きいです。

 これは、その後の鼎談に出席された、泉田裕彦新潟県知事や、久住時男見附市長などからも、「被災地にとって、議連の役割に期待することは大きい。」との意見をいただきました。この意見が、新潟県だけでしか通用することがないように、私たち地方議員が相互の理解を深めていくことも必要だと感じました。

 設立記念の鼎談には、新潟県知事や見附市長のほかにも、中越大震災後に、泉田知事の要請もあって、人と防災未来センターの専任研究員から新潟大学に迎え入れられた福留邦洋特任准教授の3人が出席していました。また、この鼎談のコーディネーターは、岐阜県議会の川上哲也議員でした。

 泉田知事については、昨日のパネルディスカッションでも知るところですが、久住見附市長においては、5年前の全国的な豪雨災害を教訓にしようと始まった「水害サミット」の仕掛け人でもあります。このサミットは、被災翌年の平成17年から始まり、今年で5回目を開催しました。災害対応に素人の市長が、そのときにできたこととできなかったことを、包み隠さずに共有することで、住民の命を第1に守ることを全国的に共有しようと始まっています。

 ぜひ、水害サミットの公式サイトには、読んで欲しい情報がまとめられているので、目を通しておいてください。特に、避難勧告については、その発表時期については、賛否の意見が出る事例です。これは、尾鷲市においても同じで、過去には、避難準備情報を流さずに、いきなり避難勧告を深夜に発表したこともあります。また、先ごろの台風18号の際には、避難準備情報が早くに発表されましたが、避難勧告が深夜になったことで、一部メディアに指摘を受けたこともあります。確かに、避難準備情報から避難勧告までの時間の幅が長く、結果的に深夜になったことは、指摘を受けても仕方がないように感じます。一人でも、住民が「遅い」と感じるならば、それは「生命の危機」を考えなければならない事態です。

 久住見附市長も答えていましたが、「早すぎることで、非難を受けるのはいい。しかし、遅いことで受けるのはいただけない。」なのです。そのタイミングが、自治体トップに委ねられているだけに、避難準備情報で、市内の避難状況を把握し、雨脚が強くなる前に、避難勧告は出していいとの判断です。
 私の個人的な見解では、尾鷲市の避難勧告は、いつも全市を対象に発表しています。しかし、尾鷲市の地形を考えても、また、旧町内の地理的要因を勘案しても、部分的な発表にした方が効果的だと感じています。そのためには、避難準備情報からの避難体制が、どこまで住民に理解されているかになります。最後は、住民一人一人の判断と決断ですが、これが日ごろの減災意識の向上として求められている点です。

 このほか、災害要援護者の情報公開については、「個人情報保護法」の逸脱した見解が横行しており、「何が何でも出さない」と判断する自治体などもあるようです。また、個人情報保護法を理解しているのは、3分の1くらいではとの意見もありました。災害要援護者については、その情報共有が早いほどに、援護者は援護されやすくなります。それには、自治体内での連携が必須ですが、基本的には災害要援護者の個人情報は、共有していいとの判断です。これは、その情報を災害時には公開していい(関係者になりますが)ことを意味します。それは、情報が共有されていなければ、その要援護者は生命の危機にさらされるからで、どうしても否定をされる人に限っては、「逆手上げ方式」つまりは、まずはリストにあげておいて、本人確認で否定される場合は削除すればいいとの見解です。

 この議連の設立によって、災害要援護者のについて真剣に考えるきっかけづくりにもなります。議員が全国的に連携でき、情報共有できれば、それは市民とって有益なことには違いありません。大げさかもしれませんが、これは国家の公益にも繋がるはずです。今回だけでも、私には多くの災害ボランティアを経験した議員が仲間となりました。そうでない議員からも、「三重県尾鷲市で災害発生したら、端無さん目指して救援にいくからね。」との心強い言葉もいただきました。

 新潟県長岡市は、自家用車と公共交通機関で約7時間もかかる視察先でしたが、この2日間で得た情報は、尾鷲市にとっても有益な情報として還元できます。ぜひ、委員会や一般質問などを通じて、提案的なこともふくめて活かしていきます。
by owase874 | 2009-10-19 21:55 | 防災とまちづくり


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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