野田県議の県政報告から、東紀州の施策を知る

 野田県議の県政報告を聞かせていただきました(津村県議はこちら)。

 この時期は、県だけでなく、どの市町村においても、当初予算の枠組みが気になってくる時期でもあります。三重県では、平成22年度当初予算の要求状況がホームページで閲覧できるので、それよりもちょっと細かい、東紀州に特化したの予算(案)を資料提供していただきました。それにしても、自分が住んでいる自治体の新年度予算の要求状況が、こうして簡単にみられるのは、納めている税金の使い道を知る上でも、また議員活動の補助資料としても、有益な情報提供になります。

平成22年度当初予算要求状況(東紀州対策局はこちら)

 東紀州における予算要求の状況を記述すると、以下の通りになります。一部は、野田県議より提供いただいた資料からの抜粋になります(公開の有無は、野田県議より了承を得ています)。

◆東紀州観光まちづくり推進事業 2088万4千円
内訳は、野田県議資料より
 まちづくり公社との連絡調整旅費 193万4千円
 東紀州観光まちづくり公社負担金 1895万円
※前年比同額要求

◆東紀州地地域力再生雇用支援事業 3302万1千円
※新規事業

◆世界遺産熊野古道対策推進事業 1748万2千円
(野田県議資料では、1124万6千円)
内訳は、野田県議資料より
 熊野古道協働会議の開催 45万7千円
 冊子「熊野古道を伝える(仮称)」の作成 140万円
 本物体験を中心としたプラグラムづくり 61万9千円
 熊野古道を核とした地域周遊ルート創設モデル事業 118万3千円
 奈良県・和歌山県・三重県連携事業 523万5千円
 長期インターンシップ事業 235万2千円
※前年比1361万1千円増額

◆熊野古道センター運営事業 7194万5千円
内訳は、野田県議資料より
 管理運営委託 6587万5千円
 火災保険料 22万6千円
 環境対策工事 528万2千円
 小規模修繕 46万2千円 
※前年比800万9千円増額

◆中核的交流施設整備事業 2億8901万4千円
(野田県議資料では、2億8588万7千円)
内訳は、野田県議資料より
 紀南中核的交流施設整備支援事業補助金 2億8524万3千円
 紀南中核的交流施設整備支援事業懇談会経費 41万3千円
※前年比8638万5千円減額

 また、野田県議資料には掲載がありませんでしたが、以下の項目も掲載されていました。

◆畑地域総合農地整備事業 1億1550万円
※前年比840万円の増額

 この他にも、野田県議資料には、以下の記載がありました。上記との関連がある可能性がありますが、私は調べていません。

◆熊野古道伊勢路を結ぶしくみづくり事業費 503万円
 歴史・文化・自然・産業・神話等のテーマ別ウォーク 400万円
 東紀州地域の魅力を紹介するまちかどの案内所の設置検討 103万円
 
◆東紀州地域活性化推進費 331万3千円

◆ふるさと雇用再生特別交付金事業(20名雇用)
  東紀州地域ブランド商品開発・販売促進ふるさと雇用再生事業 1620万円
  熊野古道等観光ツアーガイド養成ふるさと雇用再生事業 600万円
  東紀州観光まちづくりパワーアップ事業 1764万円
  東紀州地域力再生雇用支援事業 3302万1千円
  インターンシップチャレンジプロデューサー養成ふるさと雇用事業 1017万9千円

◆緊急雇用創出事業(6名雇用)
  熊野古道伊勢路踏破支援緊急雇用創出事業 293万8千円
  南三重地域広域観光推進緊急雇用創出事業 700万円
  熊野古道関連地域資源の研究及び情報発信緊急雇用創出事業 569万7千円

 県議会の審査を経ていない確定予算ではないものの、要求している予算の総額は、5億4784万6千円(野田県議資料では、4億9698万円)にもなります。これは、県内でも東紀州に特化した予算要求であり、どこか手放しでは喜べない予算であるとも、私には感じます。まさに、「東紀州だけの思いやり予算は、いつまで続くのだろうか?」と考えるのです。

 この予算効果で、この地域の人口が増加したとか、産業が発展したとか、何かしら定着した事業プログラムとかあればよいのですが、観光入込客が増加したとの記載はあるのですが、その観光客が東紀州においていく観光消費額は、年々減少しているのが実情のようです(平成18年度は、観光入込客は143万人、観光消費額は一人あたり3万3434円、平成19年度は、同158万人、同3万1230円、平成20年度は、同158万人、同2万8785円と減少傾向となっています)。

 また、三重県内の観光入込客を、地域別で比較すると、

 北勢地域 1323万8千人(対前年比30万3千人増)
 中南勢地域 592万5千人(対前年比19万7千人減)
 伊勢志摩地域 953万3千人(対前年比19万2千人減)
 伊賀地域 328万5千人(対前年比32万8千人減)
 東紀州地域 157万7千人(対前年比3千人減)

となっています(平成20年度実績)。この数字を見ても、いかに東紀州地域は、観光地として認知されていないかとなるのですが、観光資源が大型観光に適していないことや、受け入れ施設等の整備状況などみても、当然といえばそうかもしれません。なので、いまさらながらに、多額の投資をする効果はあるのかと考えるのですが、他の地域と同じことをやっていては、東紀州の自然環境は脅かされ、この地域特有の文化伝統が崩れていくかもしれません。

 このように、思いやり予算は、東紀州全体のことを考えると、特効薬的には良薬ではあるにしても、将来や未来を考えていく上では、副作用の大きな薬に思えてなりません。背伸びをしない生活ができることが、この地域の特色であり、自給自足の生活ができることが誇りであったようにも感じるのです。もしかすると、自活できることを念頭においた上で、適正規模の人口を考えると、東紀州はもっと少ない人口が適しているのかもと感じます。それを行政支援する体制であれば、本州においても稀な、自然と共生する地域として、他では類をみない特色をいかせるのではとも考えます。

 この予算の話を友人たちに伝えると、「これ以上、(ふるさと雇用や緊急雇用で)公務員を増やしてどうすんの?って思う。」との答えは、地域の活動を公務員が支えるスパイラルに陥る要素として、まさに的を射てると感じました。結局は、雇用がなくなったときには、その活動そのものがなくなるときで、「東紀州地域の活動には、必ず事務局が行政にあるよね。」との、他地域の活動仲間の意見にも集約されています。たとえそのときは賑わったとしても、公務員が支え続けなければ続かない活動って、なんとも寂しい限りだと感じます。やはり、地域の活動は、地域で支えていくもので、それに公務員が加わるのは然りですが、音頭をとって先導するのには疑問を感じます。

 私の考えと一致するかどうかはわかりませんが、野田県議の報告の中にも、興味を惹かれる意見があり、「住民自治への可能性」に繋がる話もあったので、いつまでも思いやり予算におんぶに抱っこではいけないだろうと感じたところです。
by owase874 | 2010-02-14 20:58 | 東紀州はひとつに


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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