岩田市長が考える尾鷲市の将来像とは(一般質問要旨)

 10日(水)の10時ごろから、私の一般質問がはじまります。

 壇上にて、質問内容を読み上げるにあたり、その内容を公開します。なお、市長とのやり取りがかみ合うための、担当課からの聞き取りがまだなので、当日までに一部変更する場合もあります。


 今年度は、新たな総合計画を策定する年度であり、今後の尾鷲市にとっても非常に重要な位置づけです。市民生活に直結する尾鷲市の将来を担う計画であることから、まず、この第6次となる総合計画について、市民にわかりやすく、端的にご説明願いたいと考えているのですが、いかがでしょうか?

 また、尾鷲市都市計画マスタープラン(案)のパブリックコメントも、今月8日の月曜日に公表されていましたが、これも岩田市長が考える尾鷲市の将来像と密接な関係があることですので、尾鷲市都市計画マスタープランについても、市民にわかりやすく、端的にご説明願いたいと考えているのですが、いかがでしょうか?

 さて、岩田市長は、三日に一魚マイ箸で、漁業と林業の振興を考えていると揶揄されていますが、それは付加価値的な要素であって、根本を解消する施策であるのかなと感じます。もちろん、それを承知の上でやっておられるのでしょうが、今の尾鷲市の状態から考えると、「全面に打ち出す施策であるのか?」との疑問も出てきます。市税収入など、自主財源の減収などによる財政難や少子化、高齢化、過疎化、産業振興の不振、地域医療の低迷、学校教育のあり方など、今の尾鷲市にとって負の財産となる話題は、いわゆるハッピーニュース的な話題をはるかに上回っている状態に感じます。所信表明では、そのような重要課題への熱い取り組みを期待していたのですが、そろそろ住民自治の観点で任せられる事業と、これは行政主導でやらなければならない事業を、もっと事業仕分けする必要性はあるのではないかと考えるのですが、いかがでしょうか?

 僭越ながら、私が創造する尾鷲市の将来は、全ての住民が住みよいと感じられるような地域福祉と、尾鷲市の未来を担えるような特色ある学校教育の充実であると考えています。これは、ときの市長が率先しなければなし得ない行政主導の施策であり、流入する人口に期待するよりも、「すでに住んでいる住民サービスの向上」が、地方自治体のあるべき姿ではないのかと考えています。そう考えると、まちの再活性化などとして位置づけられるまちづくりはもとより、ボランティア活動や市民団体などの地域コミュニティへの支援も、地方行政が主導する世相ではないのかと感じます。私自身も、率先する市民を自負して、諸所の活動をしておりますが、「尾鷲市やこの東紀州を、住みよい地域にしたい。」の気持ちがあるからです。まちに住んでいる人たちの中で、ほっといても行動する人は必ずいるので、それを行政主導で支援するのではなく、後方支援として存在感を示してくれるだけで十分ではないのかと感じます。今回の当初予算書や所信表明を見聞きして感じたことは、「魅力ある魚のまちづくりの事業理念は理解と評価はできますが、これを約870万円かけて行政主導でやる必要性はあるのか?」と感じたところです。

 この事業については、東紀州の観光とまちづくりを担う目的で、似たような事業を推進している東紀州観光まちづくり公社があり、尾鷲市も約350万円の負担金を計上しています。また、職員2名の派遣も行っております。単純に、「相応分の負担をしていることからも、公社の方でやってもらえないのか?」と感じるのですが、尾鷲市がもっと力を入れて取り組まなければならない施策は、他にあるように感じたのは私だけでしょうか?

 さらに、お魚市長とも言われるように、岩田市長が魚を全面に売り出す気持ちも理解しているつもりですが、尾鷲市の漁業従事者は年々減少傾向にあります。担当課に聞いたところによれば、尾鷲市内の漁師の数は、現在1,500名あまりとのことでした。これは、所信表明においても、魚価の低迷なども含めて、岩田市長自ら論じているところです。まずは、この課題にあるような支援策やテコ入れを、行政主導でやった上での魅力ある魚のまちづくりではないでしょうか?岩田市長が毎日のように足を運んでおられる尾鷲漁協においても、近代化しているとは言い難い老朽化と、施設全体の不便さがあるように感じます。その点においても、岩田市長はどこの誰よりも、目につくことだと感じるのですが、魚を売り出すのであれば、やはり根本からの施策を考えるべきではないのだろうかと感じるところです。このことについては、初日の一般質問で、大川議員も意図した発言をしています。

 また、例えば、私も三木浦湾で養殖されているマダイや、工夫され加工されたマダイをよく食べるのですが、マダイ養殖の業者自体は減少しています。養殖マダイの浜値が低くなったことが大きな要因であると考えられますが、それでも三重県におけるマダイ類の養殖業自体は、全国第3位の規模を誇っており、その大部分が尾鷲市内の養殖マダイ業者で占められています。マダイ養殖の先進地として、高い養殖技術や天然モノに近い環境で養殖している現実があるので、ここにも行政主導で衰退させない支援があるように感じます。

 このことからも、お魚定食やマダイカレーを考案することを行政が主導しても、その魚を提供する側が疲弊している現実があるならば、それこそ本末転倒ではないのでしょうか?私も、岩田市長が掲げる「魅力ある魚のまちづくり」については、反対する意見はありません。むしろ、魚を取り巻く自然環境や、住民の意識改革など、もっと大きな根本からの改革からはじめるのであれば、痛みを伴う財政支出は、岩田市長の創造実現には不可欠であるとも考えています。これだけの壮大なまちづくりを提唱するのであれば、その勇気こそが、今の岩田市長には求められているのではないでしょうか?

 これと全く同じことが、マイ箸事業であって、何もしないよりはあったほうがよいのですが、これで林業全体が改善されることは無いように感じます。林業従者においても、同じく所信表明にありましたが、木材価格の低迷も相まって、減少の一途をたどっております。これも、3haを越える尾鷲市内の林業経営者の数は、170名に満たないとのことです。

 魚やヒノキでまちを売り出すのであれば、やはり就業したくなるような魅力づくりに行政主導が必要なわけで、ここに着目しないでソフト面にテコ入れする情勢でないと強く感じたところです。

 一方、担当課においては、各種のネットワークを利用しながら、就業人口を増やす事業展開をしています。ここに岩田市長独自の意向が反映されているのかと感じるのですが、例えば、インターネットの検索サイトで、「尾鷲(スペース)漁業」と打ち込んでいただくと、まずトップページにいささか古い関係する情報が掲載されているのですが、5段目くらいで「尾鷲意漁業体験教室」案内が表示されます。ここからでも、「尾鷲市としてやるべき事(できること)」があるようにも感じるのですが、検索した内容がトップに表示されるのは、それだけアクセスがあるということです。せっかくアクセスした人が、古い情報をクリックしてしまうのは、尾鷲市にとってはマイナスイメージだと感じます。いささか質問事項が道をそれてしまいますが、「尾鷲(スペース)林業」と検索すれば、私も資料として利活用している有益なサイトが表示されます(尾鷲の林業)。しかし、「尾鷲(スペース)病院」と検索すれば、尾鷲総合病院がトップに表示されますが、いくら財政難であるとはいえ、正直見栄えのしない公式サイトがトップに表示されても、検索した人の落胆は、もしかすると尾鷲総合病院に興味を持った医師や看護師にもあるかもしれません。ぜひ、岩田市長も、三日に一魚などでインターネットの利用者であるならば、わがまち尾鷲市が、インターネットの世界でどのように表現されているのかをみていただきたいと申し添えておきます。

 実際には、魚もヒノキも、世界的な視点を必要とすることなので、尾鷲市だけでは創造しがたい、解決の難しい課題になります。そこにあえて行政がテコ入れするには、かなりの財政負担をともなった勇気がいることになるでしょう。それだけに、岩田市長が進めようとしている魚とヒノキの施策は、将来にわたって継続する事業なのかと考えるところですが、これらの施策の継続性についてはいかがでしょうか?

 以上のことから、手前味噌な施策も大切と考えながらも、根本となる施策を打ち出すことの方が、今の尾鷲市には必要ではないかと感じています。そこに、私の考える地方自治体のあるべき姿である、「地域福祉と学校教育の充実」との多少の隔たりがあるように感じた所信表明でありました。

 そこで、地域福祉についてですが、当初予算書をみても、地域福祉に関係する予算は、民生費や衛生費のなどで、全体予算の約47%近くを占めています。かといって、手厚い施策かといえば、ほとんどが国や県の支出金が負担されている協働事業が多く、岩田市長鳴り物入りの単独事業というのは見かけなかったような気がしています。所信表明を改めて読み返してみても、独自事業ではなく、担当課が継続して進めてきた協働事業が多いように感じました。もちろん、無くてはならない事業ですが、住みよいまちをつくるには、地域福祉の充実があって然りです。まずは、住んでいる人の幸福度が満たされるような施策がなければ、尾鷲市のよさを外部にはアピールできないのではないのでしょうか?

 私事ですが、昨年8月に、初めての長女を授かりました。尾鷲総合病院で出産しましたが、あらためて地域医療の重要性を感じました。その後の子育て支援についても、尾鷲市の担当課がやっている事業などがいくつかあって、私も育児を率先する父親の一人として参加していますが、「これで尾鷲市の子育て支援は万全」とまでは言えません。どちらかといえば、行政主導の育児支援であるので、「育児する側の希望で進められている」というよりも、「行政側の都合で進められている」といった場面を感じるときがあります。近隣の自治体や、率先する自治体を調べると、通り一遍等でない施策が打ち出されており、子育て支援などの地域福祉の充実で、人口の流入が増減した自治体もあるほどです。幸いにして、尾鷲市は、暮らしよい、生活しよいまちだと実感しています。旧町内であれば、市役所も、駅も、病院も、銀行も、スーパーも、学校施設も、歩いていかれる距離に点在しています。子育てには欠かせない、緑地公園などが少ないと感じますが、それでも子どもからお年寄りまで、生活するには不自由が少ないまちだと感じます。ぜひ、このことをアピールしながら、まずは住んでいる人たちの満足感、幸福感を得られるような施策に期待するところですが、岩田市長は尾鷲のまちのよさは、どこにあると考えているのでしょうか?

 一方では、尾鷲市は、障がい者には住み辛いまちとも聞かれます。障がいにもさまざまありますが、例えば、発達障害など、発達障害者支援法の定義にあるような心理的発達の障がいの人たちにとって、このまちで自己完結できる支援体制があるのかといえば、疑問に感じるところです。所信表明においても、「紀北地域障がい者福祉計画」の新たな策定も計画するとありました。ぜひ岩田市長が考える尾鷲のまちの住みよさに、障がいをもった人たちはもとより、とりわけ外見では判断されがたい発達障害をもった人たちが、子育てから学校教育、地元就業に至るまでの支援体制の確立をお願いしたいところですがいかがでしょうか?

 また、私が考える重要課題のもう一つである学校教育ですが、地域福祉と学校教育は、密接に関係していると感じています。子どもを生みやすい環境が、やがては育てやすい環境になり、学校教育で、尾鷲市というまちの素晴らしさや郷土愛が培われることになります。ひとりの子どもをトータルコーディネートできる環境が、行政主導や民間主導でレパートリー多くあることが、重要と考えるのですが、尾鷲市の将来や未来を担ってくれる子どもたちを考えたとき、学校教育のありかたも検証する時期にきていることは言うまでもありません。この事項については、他の議員の一般質問の内容と重なることからも、私からのさらなる質問は控えさせていただきます。しかし、密接な関係であることからも、この点において、岩田市長の考える学校教育について、少しお考えをお聞きしたいのですがいかがでしょうか?また、答弁を求める申請をしておりませんが、畑中教育長におかれましても、この件に関してどのようにお考えかをお聞きしたいのですがいかがでしょうか?
by owase874 | 2010-03-09 00:10 | 端無の一般質問


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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