みえ尾鷲海洋深層水取水管改修工法について

 先週、全員協議会がありました。

 みえ尾鷲海洋深層水取水障害について、その取水管の改修工法が示されました。ただし、予算や時期などはこれからで、「このように復旧させる予定です」との説明だけでした。なので、少々物足りなさというか、全員協議会という性格からも、「聞くだけしかない」内容でした。
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復旧方法


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復旧概念図


 所管する新産業創造課より提供していただいた資料ですが、私も専門家ではないので、今回は説明を聞くだけで、これから調査をすることになります。しかし、この事業がはじまった経緯や、実際に尾鷲市が産業振興の目玉事業として推し進めたなかでの議論など、集められる資料や当時の議員からも聞いているところですが、すんなり納得できかねることもあります。

 その1点として、当時の取水管の取り扱いについては、「埋設が望ましい」との判断でしたが、結果としてそれが覆される復旧方法であることです。これについて、みえ尾鷲海洋深層水利用協議会(http://owase-dsw.org/)のサイトには、次のように記載されています(一部抜粋)。

「海洋深層水取水管はポリエチレン管の回りに鉄線を巻きつけて補強した「鉄線鎧装硬質ポリエチレン管」を採用。施工は取水管を巻き付けた巨大なリールを敷設台船に搭載し、陸から沖へ向かって敷設する「大深度リールバージ敷設システム」。12.5kmで、継ぎ目のない海洋深層水取水管。日本1位・世界1位の長さ。」

「みえ尾鷲海洋深層水の大きな特徴は総延長12.5kmを継ぎ目なしの取水管にて415mの海底から取水していることです。このことによって天災などが要因の切断事故や取水停止を高い確率で防ぎ、長期間に亘り新鮮で安全な深層水を供給することが可能です。」

 これを見る限りでは、事故を防ぐためにも、「継ぎ目がない」ことが着目されていて、アンカーなどで引っ掛けられることによる事故や取水停止を想定しきれていなかった可能性があります。しかし、当時の議論でも、アンカーが懸念されていたということなので、今となっては「詰めが甘かった」でしかありません。

 今回の復旧では、当初の埋設を放棄し、「防護管」と「じゃかご」による露出に路線変更するそうです。しかし、この工法についても、議員からは、「アンカーの不安が解消されることはない」との意見が多数です。それは、賀田湾が「避難港」として利用されるからで、極端に言えば、「アンカーが投錨される海域の解消」しか、今の不安材料は解消されない点にあります。この点については、私の考えでは、「避難港の保障はするべきで、その利益は国益にも繋がる。ただし、投錨する海域を指定するなどできるのであれば、部分的な規制が必要であろう」です。

 その防護管については、正式名は「二ツ割鋳鉄防護管」というようで、サンプルに書かれてあったURLを検索すると、MS Diversified Services(http://www.protectorshell.com/index.html)の製品でした。じゃかごについては、「蛇籠(篭)」と書くようで、日本じゃかご協会(http://jakago.jp/)に詳細が掲載されていました。

 もう1点については、今後の委員会などで審査がされるでしょうが、この復旧作業を随意契約で行うというものです。もちろん、この段階では業者名は明らかにされませんが、すでに随意契約だけは決まっている印象は、私にとっても市民に対して納得がいく説明が必要です。なお、工期については、1ヶ月程度ということでした。

 さらに、最後の1点は、今回の取水事故に関して、先月26日の総務産業常任委員会でも指摘を受け、その後に尾鷲海上保安庁に被害届けを報告した点です。文書での被害届けではなく、口頭での連絡にも軽率感が否めませんが、同様の効力があるとのことでした。しかしながら、やはり遅きに逸したとの印象なので、復旧優先の理解はしつつも、結局は報告するのであれば、危機管理の甘さがあったのではないでしょうか?

◆みえ尾鷲海洋深層水の取水事故における原因の所在
 http://owase.exblog.jp/12551553/

 以上が、全員協議会での報告内容と考察になります。
by owase874 | 2010-05-10 01:46 | 産業振興を考える


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