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尾鷲維新としての反対討論

 今日の臨時会で、反対討論をしました。

 委員会での傍聴で決めましたが、直前になって「会派でいこう」とまとまりましたので、会派代表として登壇することになりました。また、数名の議員にもその意向を伝え、あとは採決での結果を待ちました。
尾鷲維新としての反対討論_e0105019_22503120.jpg
手書きでの討論書


 前日には、会派で集まって懇談していたのですが、共通する項目はあれど、採決に関してはまとめるまでにはいかなかったので、当日の委員会で腹を決めることになりました。なので、手書きで作成することになり、加筆しながら、急ぎ完成させました。

 以下が、その内容になります。

 3番 端無徹也です。

 尾鷲維新の会派を代表いたしまして、議案第30号に反対する立場から討論を行います。議案第30号は、平成22年度尾鷲市一般会計補正予算(第2号)です。

 私どもが反対する理由としては、工事請負費が3億8174万9千円と高額でありながら、調査期間が短いにもかかわらず、1社との入札とはいえ、随意契約を検討していることと、防護管による再発防止策が、はたして最良の選択かであるのかの調査がしきれていない点があります。また、過疎債を使用するとの意向についても、年度内には決定されないなど、計画性のないままではないかとの疑問も残ります。

 さらに、今回の補正予算については、5款の農林水産業費の当初予算が、3億5483万9千円であるのに対し、その年度予算額を大きく上回る、3億9524万9千円であることを実感したとき、「市民への説明責任」を真っ先に考えた結果でもあります。

 ただし、私どもの反対は、本市における海洋深層水事業そのものへの反対ではなく、1日も早い復旧を理解しつつも、予算計上額の大きさを考えると、やはり性急に判断するべきではないだろうという1点であることを申し添えておきます。

 よって、調査をし切れていない議案であり、再度審査すべきではないかと考えることからも、今回は賛成することができません。

 先輩議員同僚議員のみなさまにおかれましても、議案第30号については、あらためて考えていただくことをお願い申し上げます。

 以上をもちまして、私の反対討論を終わります。

 ありがとうございました。



 結果としては、会派の3名に(神保議員、三林議員、私)、高村議員、大川議員の5名が反対しましたが、残り11名の賛成多数で可決しました。しかし、高額の工事費や審査期間が短いなどの意見は、賛成議員からもありましたので、今回の議案が議会与えた影響は、少なからず大きかったといえるでしょう。二元代表制という言葉をよく聞かれますが、一方的に市長より計上された予算(議案)であったようにも感じるので、議会というもうひとつの代表の重さが蔑ろにされていたのではとも考えてしまいました。

◆二元代表制
 http://www.pref.mie.jp/KENGIKAI/shikumi/nigendai/index.htm

◆二元代表制における議会の在り方について(最終検討結果報告書)
 http://www.pref.mie.jp/KENGIKAI/shikumi/nigendai/houkoku/index.htm

 政治とは難しいもので、採決までは反対的な意見や発言であっても、何食わぬ顔で起立する議員もいれば、私たちのように電撃的に反対にまわることもあります。しかし、今回の議案については、少なくとも私たち3名の30代の議員にとっては(三林議員、大川議員、私)、「海洋深層水の事業自体は反対ではないが、市民に対して説明できる内容であるのか?」においては共通していました。そのことを、短い期間でお互いに共有しながら、今日の採決での決断に至りました。また、会派においては、同じ共有をしていただいた先輩議員である神保議員の後押しも大きかったです。

 この事業については、私たちのような若い世代にとって、負の遺産になってはなりません。将来的にも、そのツケを払わされるわけにはいきませんので、今回の議案には慎重に取り組んできました。それでなくとも、尾鷲市においては、尾鷲市清掃工場の恒常的な改修工事費の計上が、もう何年も続いている状態を懸念していることもあります。その二の舞になってはならないとの考えでも一致していました。

 多くの住民に迷惑がこうむるのであれば、私たちの考えにも再考する余地はあったと感じるのですが、高額の工事請負費や、直接的には多くの住民には関係がない取水量の確保など、まさに市民に対しての説明責任を考えあぐねた結果でもあります。しかしながら、今回の決定は尊重しますが、この結果によって多くの住民に迷惑がこうむるようであれば、それこそ本末転倒になりかねません。

 これだけは言えるのですが、地方議員とは言えど、政治家として下した判断に後悔はありません。しかし、後味の悪さが残るのは、どうしようもありません。
by owase874 | 2010-05-19 23:25 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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