尾鷲に道の駅は必要か?を検証してみる

 「道の駅を尾鷲市にも!」と言う声はよく聞きます。

 道の駅とは、国土交通省が登録する道路施設のことで、全国で936駅あるそうです。また、役割としては、「休憩機能」、「情報発信機能」、「地域の連携機能」の3つの機能が求められています。最近では、今年の3月末に、第33回目の登録があったようです(このときは19駅が新たに登録)。ちなみに、第1回目の登録は、1993年の4月でした(こときは、103駅が登録)。

◆国土交通省道路局 道の駅
 http://www.mlit.go.jp/road/station/road-station.html

◆三重県の道の駅
 http://www.cbr.mlit.go.jp/michinoeki/map/fl_map_mie.htm

 三重県には、15箇所の道の駅があり、うち5駅が東紀州にあります(紀伊長島マンボウ、海山、熊野きのくに、パーク七里御浜、紀宝町ウミガメ公園)。道の駅の私のイメージとしては、「田舎に多い」ので、さながら東紀州の状況から見ても納得してしまいます。

 さらに、東紀州の5駅をみると、2市3町で道の駅がないのは尾鷲市だけです。また、道の駅間の直線距離でみると、マンボウ(17.6km)海山(18.8km)きのくに(18.2km)七里御浜(4.1km)ウミガメとなっています。尾鷲市に必要かどうかを距離で見る限りでは、全国的にみてもあまり関係がないようです。

 その登録ですが、市内の国道42号線沿いに道の駅の整備をするとき、建屋は尾鷲市が整備し、トイレや駐車場を道路管理者(国土交通省)が整備します。しかし、この整備については、共同整備もできるそうですし、尾鷲市単独で整備したのちに、道路管理者により推薦してもらうこともできるようです。いずれにしろ、尾鷲市としては整備する財源が必要となります。

 そこで、注目されるのが過疎債だと考えるのですが、過疎債の性格からも、道の駅の整備に充てられるように感じます(要調査)。もちろん、議会の承認も必要ですが、道の駅を尾鷲市内で考えるとき、一番大事なことは、「どこに整備するのか?」になります。そのときに重要視されるのが、先の3つの機能を満たす場所であることです。

 ・・・と、ここまでシナリオを書いてみましたが、ちょっとネガティブに考えてみるとします。それは、3つの機能についてです。まず、「休憩機能」ですが、例えば、現在の紀勢道大内山ICから、国道42号線を南下してくると、15分~20分ほどでマンボウを通過します。入り込み客のことまで調べていませんが、マンボウが流行っている理由は、南下してきて初めての休憩所であり、北上するときは最後の休憩所になります。心理的にも、この最後や最初は大きいと思いますが、道の駅奥伊勢おおだいのように、高速道路の延長によって、少なからず打撃を受けることも予測されます。

 尾鷲市で考えると、予定されている尾鷲北ICから尾鷲南ICまでは、国道42号線を通過することになるので、この間に道の駅があれば、休憩所となり得る可能性が大きいです。ただし、これより北側の高速道路上に、PAやSAが近くに予定されるとなると、やはり利用率の低下は考えられます。それまでのことを考えても、2012年には紀伊長島まで紀勢道が延長されるので(マンボウより南側)、道の駅海山が高速道路までで最初で最後に変わっていきます。

 このことからも、南下する走行車にとっては、尾鷲北ICまで延長されたとしても、休憩所となる可能性は低いかもしれません。しかし、北上する走行車にとっては、尾鷲北ICで乗る最後の休憩所になります。

◆紀勢国道
 http://www.cbr.mlit.go.jp/kisei/index.html

 次に、「情報発信機能」ですが、尾鷲市を何で売りに出すのかが決まっていなければ、目玉としての情報が発信できません。例えば、高速道路でやってくる走行車が、尾鷲を通過点として考えているのか、目的地として考えるかは、情報発信機能がそれより先になければなりません。前もって調べた上で、決め細やかな情報がここにはなければ、そのまちのよさも知られることはありません。私は、道の駅を情報発信機能で求めて立ち寄ったことはありませんが、それは道の駅には有益な情報がないと思っているからです。それを覆すような情報があって、それは尾鷲市の道の駅でしか手に入らない。となれば、それはキーワードになりそうです。

 最後の、「地域の連携機能」ですが、道の駅に立ち寄る最大の理由がこれにあります。これが、道の駅の特色であり、地元を食や物販で知ることができる、視覚的効果の高いアピールができます。各地の道の駅を見ても、それぞれに特色があるのですが、産直野菜・本日水揚げの鮮魚・石窯の焼き立てパンなどなど、共通するキーワードで勝負できる利点もあります。しかし、それには、お客の心を引く価格設定と、品揃え、他にはないメニューが必要です。尾鷲でならでは!が、冠についたメニューでないと、他と比較されて飽きられてしまいます。あるだけでゲンナリしてしまう、全国共通商品もご法度だと感じます。やはり、ここでしか買えない、手に入らない、食べられないの3つがそろうことです。

 しかし、立ち寄らないとはじまらないので、道の駅は「立ち寄ってもらえる立地条件か?」かが、最大考慮される必要を感じます。なので、高速道路が伸びてこないような幹線道路なら有効と考えますが、高速道路が目の前まで来ている状況では、いずれあそこや、そこの状態になりえるのでは?とも感じます。道の駅にいくことを目的とした旅行なら、立地などはお構いなしでいいのですが…それにはかなりのスキルと戦略が必要でしょう。

 以上のことから、今の私には、尾鷲市内の道の駅は、成功する可能性を見出せていません。東紀州で言えば、きのくにや七里御浜、ウミガメに、生き残れる可能性があるように感じています。だからといって、尾鷲市では、国道42号線上に公衆トイレもないし、何のお得情報も得られない情況なので、無下に反対していることもありません。

 そこで、同じ整備をするのであれば、道の駅ではなく、高速道路に直結し、しかも地域からの流入もできるハイウェイオアシスだと考えています。ただし、尾鷲北ICからは国道42号線に降りてしまうので、一般的なハイウェイオアシスにはなりえません。なので、尾鷲北ICから尾鷲南ICまでの間に設置するにしても、将来的には、新直轄方式で連結されたあとに、ハイウェイオアシスとして機能することを考慮すべきと考えます。

 高速道路は大変便利ですが、東紀州くらいには、すっ飛んで来なくとも(行かなくとも)、立ち寄りながら目的地にいければいいくらいでいい気もします。なので、道の駅と紀勢道が連結したほうが、それぞれの特色を出せるし、地域を体験してもらえるのにと考えています。東紀州ではありませんが、紀勢道を走っていて、眼下の道の駅おおだいに立ち寄れればと、いつも感じてしまいます。寄り道できる高速道路も、この時代ならあっていいと思います。

 いずれや、話題が本題になる可能性もあるので、調査してみようと考えています。
by owase874 | 2010-05-22 02:27 | 観光とまちづくり


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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