市民に議会の倫理観を問われる事態

 ちょっと頭の整理をしていました。

 政治倫理審査会が設置され、第1回目の審査も終わりました。内容やスケジュールなども、非公開事項であるので詳しく報告しませんが、一番恐れていたことが起きました。しかしそれは、「本当か!?」というよりは、「やっぱりか…」と落胆する結果です。そう思ってしまうところに、議員と地元紙の密接な関係は、「はたして尾鷲市という自治体にとってプラスなのか?」と憤るところです。

 私の憤りは、審査会のあった20日(火)の夕刊として配達される地元紙の南海日日に、ある意味詳細な審査会の内容が報道されていたことです。発行の日付は21日(水)ですが、審査会の終了直後に内容を把握し、どのメディアよりも早くに、非公開であった内容を報道したことになります。当然ですが、他のメディアは、「非公開」を尊重して報道を自粛したか、「報道するに当たらない」として見送った(記事として相手にしなかった)と想像します。しかし、詳細な情報提供があれば、報道するのがメディアだともわかっているつもりです。

 しかし、本当にこれを「尾鷲の常識」としていいのでしょうか?

 非公開でなくても、公職にある人間が漏洩(提供)しないとわからないような情報が、こと尾鷲市の地元紙では、詳しい内容として頻繁に報道されます。ときとして、一介の議員では知りえないことでも、地元紙で丁寧に教えてもらうこともしばしばです。それが、「尾鷲の常識」かも知れませんが、他所(熊野市)から住みついた私にとっては、どうしても馴染めない、どちらかというと情けない常識として、いつも違和感に感じます。この場合は、報道する地元紙にも「常識」の程度が求められて然りでしょうが、それ以上に、「漏らした公人」が自治体運営の一端を担っていることの恐怖や落胆を感じます。

 その公人が議員であれば、それを選択したのは尾鷲市民です。

 今回の審査会は、「セクハラ疑惑」という、本当に難しい審査を要求されています。しかも、初めての審査会の設置ということもあるし、条例のなかにも結果的に不備といえるような記述も指摘できるので、審査会の設置や設置後の委員の選任、選任された7名の委員の議論も、暗中模索の部分が多いのは確かです。しかし、議員として政治倫理的にどうであったかの結論をださなければならないので、「疑惑」をどこまで掘り下げられるかなのでしょうが、今回のセクハラには相手が存在するので、プライバシーには最大限の尊重をするべきだと痛感しています。

 それだけに、その個人が特定されかねない南海日日の報道には、「常識」の程度を図りかねるとこもあるのですが、それを漏洩(提供)したのが、私を含めた7名の審査会委員ということになります。それでなければ、盗聴マイクを忍ばせていたか、聞き耳をものすごく立てていたかになります。しかし、あくまで推測しかできない段階ですが、記事の内容を察するには、協力者となる審査会委員の誰かに、ICレコーダーを忍ばせてもらっていたか、審査会の終了直後に、南海日日と連絡を取り合っていたことになります。これ以外であれば、議会事務局の職員しかいませんでしたが、そこまでリスクを背負って漏洩する意義は、職員には見当たりません。

 それにしても、今回の漏洩が審査会の委員経由であるならば、これほど馬鹿げたことはありません。非公開の情報を提供するメリットがあったとしても、議員がメディアに弱みを握らせたことになります。その弱みにつけ込まれて、内容を教えていたのかも知れませんが、今回の場合は、不正を暴くためとか、自治体運営の根幹に直接関わるものでもありません。巷の関心ごとであっても、「本来の仕事はしっかりせい!」といわれてオシマイの出来事です。私が必至になるのは、「正しい情報」を市民に提供することなので、問題提起をされた以上は、きちんと結果を市民に報告する義務があると感じるからです。

 これでは、審査会の存在自体も否定されかねません。

 次回の開催には、この件についても言及がなされるでしょうが、あえて非公開を貫き、7名の委員しか存在しなかった現場からの漏洩は、この審査全てを振り出しに戻すか、シャンシャンで終わってしまう可能性すらも示唆する出来事です。何よりも、一番に懸念していたセクハラ疑惑の焦点になってしまう方のプライバシーが揺らいでしまったことです。私の考え方は、セクハラがあったかどうかよりも、「そうと受け取られかねない行為が、政治家として相応しきべきことか!?」なので、そこに政治倫理の審査があるべきではないでしょうか?

 もしも、南海日日に漏洩したのが議員であるなら、議会の信用を失墜させ、審査会委員の信用を損なわせた責任をとるべきです。あれほど議論になっているプライバシーを守れないことも重大です。私も委員の一人なので、私にも嫌疑がかけられたことになります。それ自体も腹立たしいです。あなたと「同じ穴の狢」にされたくはありません。

 議員からの漏洩が決定ではないので、感情的になってはいけないのですが、その議論は避けるべきではないでしょう。次回の開催には、議長や会長からも言及されるでしょうが、そのサポートだけでなく、毅然と立ち向かいたいと考えています。

 こんなことをやっている場合ではないのが本筋です。
by owase874 | 2010-07-23 11:50 |  


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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