遅々として進んでいないと感じたのは私だけか?

 賀田の採石問題で、総務産業常任委員会が開催されました。

 私は、所属する委員会ではないので、傍聴するだけでしたが、「進展があるのか?」といえば、なんとも後味の悪い気持ちになりました。それぞれの立場での説明には理解できても、根本的な解決には至っていない気がするからです。

 まず、所管する担当課が新産業創造課なので、ただでさえ、海洋深層水の問題などで激務であろうと推測できるので、深層水でもこの採石問題でも、横断的にプロジェクトチームを組めないものかと感じます。それぞれ、担当課にとっては事業や施策があって、日々忙しいのはわかりますが、ここぞと言う場面で待ったなしの取り組みが必要とされる課題であるだけに、一極集中はよくない気がします。まあそれは、いち議員の切なる思いだけであって、本来は市長の英断で決まるものなのでしょうが…

 賀田の採石問題については、大きく5つの視点(論点)があります。

 ひとつ目は、新規採石事業について、賀田区として体制が反対している現状です。これには、周辺地域の反対もあり、スクラムはがっちりと組めていると認識できます。この点は、市としても議会としても尊重せざるをえない現実です。私も、この点を重視しているので、新規採石については反対の立場に変わりありません。

 ふたつ目は、知事談話の重要度です。野呂知事が、「既存の採石業者の環境改善ができていない段階では、新規事業は事実上認められない」との旨の見解です。この発言をもとに、みっつ目の視点が取りざたされるに至っています。しかし、これは、新規業者にとっては、納得できる内容でないのも確かです。

 そのみっつ目は、既存業者による環境改善です。これには、知事談話をもとに、賀田区をはじめとする周辺地域との合意書が交わされることになりました。6月25日の日付で、既存業者である榎本石材株式会社、株式会社セフル舎(当時)、賀田石材業者連絡協議会と合意事項を結んでいます。
 その合意書には、環境改善のもとになる環境モニタリングの実施なども盛り込まれていますが、8月10日の時点では、何も進展がないとの説明でした。私が傍聴した限りでは、どのような説明がなされようとも、結果として見過ごしているととられかねない点において、進展がない責任は、立会人となっている県と市にあるように感じました。

 続いてのよっつ目は、賀田の採石問題に一石を投じることになった新規採石業者です。許認可権は三重県にあり、通常では認可せざるを得ない状況にあると感じています。しかし、地元合意や知事談話の重要性も加味されるので、結果としては尾鷲市からも難色を示されているのが現状です。しかし、新規業者であるケーエヌ興業株式会社にとっては、地元合意のハードルが高いとしても、他社の環境改善は、とばっちりのような気がします。その点においては、尾鷲市の態度が求められるのは必至です。

 なので、最後のいつつ目は、尾鷲市の対応です。これが、今回の委員会の開催でしたが、ケーエヌ興業株式会社に対して、尾鷲市としての意見書を提出することになったようです。案として資料配布された内容を見る限りでは、賀田区をはじめとする周辺地域の反対、これを基とした議会の反対、野呂知事の見解を列挙し、地元合意を大前提に許認可の申請に対して待ったをかけています。しかし、尾鷲市としての見解は、これらの既存の事実を前提としているだけで、尾鷲市独自、つまりは岩田市長としての見解が示されていないので、見かたによっては、後追いのような意見書になっています。

 既存業者の環境改善が進んでいない段階で、新規業者に待ったをかける合意書の有効性に疑問を感じるので、それが後味の悪さに繋がっているのです。

 一番苦しんでいるのは、長年見過ごされてきたと言われかねない、賀田区をはじめとする周辺地域です。一番の理想は、既存業者の環境改善が実施され、新規業者が参入したとしても、今後も環境が保全されていくシステムづくりです。また、賀田区をはじめとする周辺地域の住民の理解を得るためには、前段の改善と保全はもっともですが、県や市の行政が、過去の指導不足を反省し、古川や賀田湾の環境保全だけでなく、生活環境の改善と保全を率先すべきです。それには、議会としての指摘不足も含まれて然りでしょう。

 いま一度、それぞれの原点に立ち返り、失われたものへの回帰と、産業振興と住民生活の両立を図っていくべきです。
by owase874 | 2010-08-12 01:17 |  


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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