大人の発達障害への誤解

 ある新聞の投稿コラムを読んで、気になることがありました。

 歯に衣着せぬ批評が話題らしいですが、例えば議会や議員への偏見も甚だしいと感じています。それでも言論の自由はあるわけで、私もこうしてブログに書くのだから、同じ穴の…であるかも知れないと自戒はします。しかし、今日付けのコラムには、同じ悩みを持つ人や、その家族など、関係する人たちにとっては、眉をひそめたのではないでしょうか?場合によっては、怒りすらあるかもしれないと感じました。

 議会への批評は、公人であるから受けて立つしかない場合もありますが、特定できるような一般市民への非難は、投稿であれ公の紙面でしてよいものかとも感じます。コラムは、先の成人式の一幕を皮肉ったものですが、確かに会場内でざわついた雰囲気には、まさに顔をしかめる場面もありました。しかし、気分を害したのであれば、紙面で皮肉るよりも、大人として注意をすればよかったまでのことではないでしょうか?実際にも、会場内のこの騒ぎには、同僚議員が注意を促していました。また、祝辞を述べた中高の元担任の先生方からも、やんわりと行動や言動を諭す場面がありました。あれが、まさに大人の対応です。

 それよりも、大人の発達障害をイコールにしてしまう浅はかさが、私は大いに気になったところです。発達障害は、本人はもとより、家族の環境などで引き起こるものではないとされ、先天的であるとの見方が一般的です。投稿者が論じている「大人の発達障害」は、いわゆる子どもの発達障害の延長線にあるものと言われていますが、子どもの時期に予見できなかった、あるいは自衛的な手段を講じていたケースだと言われています。
 なので、「騒ぐ新成人=大人の発達障がい者」とは断言できないばかりか、発達障がい者を持つ家族や、認知している本人にとっては、社会への不安を煽るものだと感じるのです。

 これとよく似たケースには、アスペルガー症候群やADHD(注意欠陥・多動性障害)があり、犯罪者イコールと誤解されることもあります。いずれも先天的な疾患であり、本人や家族が望んだものでありません。また、騒ぐからイコールでも、犯罪者イコールでもありません。こうした誤解や誤認が偏見となり、社会への適応を排除するケースも社会問題となっています。これに対応した「発達障害者支援法(平成17年4月施行)」という法律もあります。かとって、こうした身近なところで、障がい者への偏見ともとれる発言は後を絶ちません。

 コラムの投稿者は、元教師であったと聞いていますが、発達障害がクローズアップされてきたのは、1990年代に入ってからだと言われています。2000年代に入ると、マスコミによる過剰な報道が社会問題にもなりました(当然のように、これらの障がい者を、犯罪と結び付けていた偏見があった)。それまではと言うと、気づかれぬまま、あるいは常に教師や級友に煙たがられ、阻害され続けてきた過去があったはずです。だとしても、知らないとはならないし、大げさですが、この問題に関する尾鷲市という自治体のレベルの低さまで感じてしまう恐れがあります。

 しかし、尾鷲市としての対応は、満足とは言えないにしても、何もしていないことはありません。もっともっと独自性がほしいところですが、例えば、子どもの発達障がい者への対応などは、年々向上していると評価しているところです。また、尾鷲市社会福祉協議会には、「紀北地域障がい者総合相談支援センター・結」が活動しています(インターネット上に情報がないのが非常に残念。しかし、業務は繁忙をきたしており、支援の必要性は大!)。さらに、三重県自閉症・発達障害支援センターれんげ尾鷲事務所(http://www.ma.mctv.ne.jp/~rensan/senter2.htm)もあります。
 ただし、自治体として「子ども発達支援センター」のような、発達総合支援室・機能の運営はありません(県内では、いなべ市、桑名市、鈴鹿市、亀山市、伊賀市、津市、松阪市、志摩市、玉城町にあり、名張市が平成23年度に設置予定)。私としては、ここにも議員の活動先があるように感じています。

 ただ、今回のコラムが、発達障害に関する課題への一石を投じるきっかけになればとも考えています。
by owase874 | 2011-01-15 02:37 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


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また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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