防災力と地域防災

 地域防災について、この大震災で考える機会が増えました。

 市政のほうも、地域防災計画の大幅な見直し・改革をするようですが、いままでとは違うことが起こったので、これは歓迎すべきことです。また、当日の避難行動について、一部メディアからは、「避難者が少ない」との報道を受けていましたが、これは上っ面の調べだけで、実際の避難者数は、避難所指定されていない場所を含めると、かなりの数だったように感じています。しかし、これを調査してこなかった(調査すべきことかはあるけれど)行政が、こういった報道へのデータ的対抗ができなかったのも事実です。

 3月11日を振り返ると、私は神保議員と北浦周辺の避難行動を促しておりました。避難所で待機するよりも、その方が影響力があるかと感じたからです。北浦町の高台には、避難所指定されている北浦会館があるのですが、八幡神社にのぼる人もいました。また、最も多く見られたのは、車での移動でした。これは、迎えに来ている車もあって、港町の狭い路地は、いつも以上に車が多かったです。
 また、これを裏付けると思うのですが、イオン尾鷲店、コメリ尾鷲店、エイデン尾鷲店など、広い場所(駐車場)には、多くの車が停まっていたとの報告も受けました。また、国道42号線も、明らかに避難者と思われる車が多かったようです。

 一方、あの大震災を考察すると、車で避難した(避難しようとしていた)人の多くが、渋滞などに巻き込まれたまま、津波にのみ込まれました。映像でもありましたが、津波から道路を逃げる車両が、二進も三進もいかないままというのもありました。反対に、道路を疾走できたからこそ、津波から逃れた事例もありました。こういった考察からは、「車での避難は絶対ダメ」とは言い切れないとも感じます。
 ただ、尾鷲のような狭い路地では、同じように逃げられない事態も予測できます。防災道路ともいえる広域道路が、せめて津波の影響が少なくなる地点まで伸びていればとも感じます。こういったことは、行政任せにするのではなく、住んでいる人たちの考察が、何よりも重要視されなくてはなりません。なにが命を救うのかは、本当の紙一重だと思いますが、その裏づけは必ずあるものです。

 私は、議員としては、地域防災計画の中から、防災や減災のさらなる可能性を訴え続けているつもりです。市の防災行政は、自治体でもトップクラスだと認識していますが、それでも完璧はありません。私は、市民の立場で活動している防災や減災から、議員でしかできない可能性を模索・提案しています。先の市政報告会などでは、「議員で被災地に行ったことがありますか?」などと、出来レースのような質問が飛んでいましたが、被災地にいくことだけが、議員の仕事ではありません。もっとも、行くだけなら誰でもできます。少なくとも、被災地でなにが起こっているのかを把握し、市民の立場でなにが出来るのかを考えて行動し、議員の活動に繋げていくのが私のスタンスです。

 残念なことに、私が議員の立場を明白にしていないからか、ましてや民間をはなから信じてもらっていない風土であるからかわかりませんが、私たちがやっている防災・減災の市民活動を、官民協働で地域防災を考えるステージに持ち上げていくことに、尾鷲市では至っていません。ちょっと前には、市民活動の代表として、公的機関の長とも面談をしましたが、まったく改善も進展もしていません。それどころか、民間置き去りの地域防災を考えていく話も耳にします。これが、議員の立場であれば、対応を含めてなめられたものです。そこまでされて、この地域の防災や減災を考えていく必要性も考えてしまいます。

 三重県が、官民協働で”みえ災害ボランティア支援センター”を設置できたのに、南に来ると協働のクオリティが下がってきていると思うのは私だけではないようです。これを議員の立場で圧力をかけたのでは、本当の意味での地域防災にならないのではとも感じます。しかし、議員で出来ることは、地域防災計画の見直しに、これらの課題解決を提案することができます。ここは、いままでも一般質問などで訴えてきた部分ですが、もう待ったなしではないかと考えています。しかし、市民でダメだったことを、議員で訴えても面白みはありません。ましてや、議員で通るようでは、市民が馬鹿にされているのも同然です。この違いは、私にとっては非常に重要です。

 地域防災は、防災力の向上で強固になります。これは、住民力から市民が誕生し、市民力に繋がっていくことです。行政や公的機関は、この市民力を見逃してはならないのですが、なぜに東紀州では見過ごされがちなのかと考えてしまします。
by owase874 | 2011-05-01 14:44 | 防災とまちづくり


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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