全国災害ボランティア議員連盟総会と研修会に参加する

 30日の夕方に尾鷲を出発し、東京に着いたのが24時前でした。あらためて、首都の遠い地域にいることを実感します。

 31日の12時からの総会は、永田町の衆議院第2議員会館で開催されました。セキュリティがあって、荷物も体もX線検査し、IDカードによるチェックを受けるようになっています。集まった議員は、市町村議員や県議会議員、国会議員など約40名ほどでした。会員数は、約130名いるとのことで、3年目になる議連も全国的な拡がりとなってきました。三重県からは、私だけの参加と思っていましたが、三重県議会議員の藤田議員と、水谷議員の姿もありました。名刺交換させていただきましたが、鈴鹿市選出の藤田議員は、”東日本大震災に関する復旧・復興支援支援調査特別委員会”の委員長を仰せつかっているとのことでした。ぜひとも、今後の連携に期待したいと感じています。

 総会では、前年度の決算報告や、新役員の選出、新年度の計画や予算などが承認されました。もともと、福井県や新潟県の議員が発起人であったこともあり、新役員の体制も両県の選出が多い傾向です。また、参加している議員には、県議会議員が多かったので、議連の性格からも、国会議員や県議の参加は妥当かと感じました。市町村議会の議員では、災害ボランティアを議員として考えたとき、大枠の枠組みなどで時期尚早となることも多いと感じています。たとえば、尾鷲市に置き換えても、防災計画など見れば、ボランティアの記載はあるにしても、私のような存在は有益とは見ていません。人として敬遠しているのであれば別ですが、外とのつながりを持つコーディネーターであるには違いないと感じるので、自治体としてはもったいないことです。あと、議員の中に、災害ボランティアを理解できる層がどれだけいるのかも、議会側の進展がない原因だと感じています(これは私の力不足です)。

 総会のあとの研修では、辻元清美首相補佐官(災害ボランティア活動担当)による、「震災ボランティアの状況と対策」と題した講演がありました。さすがに、自身がNGOの出身(ピースボートの設立者)だけあり、今回の震災における行政との対応では、かなり興味深い内容でした。しかし、辻元氏による働きかけで、改善されたり、新設されたりしたこともあるようですが、その広報まではいきわたっていないこともありました。たとえば、高速道路の通行料が無料となる”災害救援車両”の認定などについても、国の方針が決まっているようでしたが、各自治体で対応がバラバラであることを、辻元氏は知りませんでした。しかし、この件では、ちゃんと実態調査をやって、議連のホームページでも報告すると約束していました。
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辻元清美議員と、村井宗明議員


 講演後は、ディスカッション形式でやり取りがされましたが、私もボランティアパック(自治体からボランティアをバスで派遣する事業)について、現状と支援を訴えることができました。といっても、有益な回答があるわけでもありませんでしたが、三重県では、官民協働の支援でボラバスが出ています(岩手県下閉伊郡山田町に派遣)。たとえば、福井県なんかは、ボランティア基金を積み立てているし、西宮市議会では、行政が専決処分でボラバスの費用を予算化したとも話がありました。自治体間でバラバラですし、その資金源もバラバラなので、同じボランティアを派遣するにしても、手弁当と行政支援が入り混じっている格差を感じました。こういった改善は、地方議会では時期尚早であるので、国や県の方針が待たれるところです(ということは、地方議会で方針が決まれば、それは画期的な事例となります)。

 また、ボランティアセンターの運営や支援についても、社会福祉協議会を主体とするボラセンと、NPOを主体とするボラセン、その両者が協働するボラセンと、災害実に多種多様である現状も報告されました。これは、実際に支援をしている議員や、私自身も実感する部分ですが、社協にスキルが乏しい場合、それだけで大きな障害になることも多々あります。今回の震災におけるボラセンをみても、社協がNPOを敬遠したり、外部からの参画にナーバスとなっているボラセンは、ボランティアもニーズの数も少ない傾向です。また、情報発信が非常に乏しいとも感じます。資金面に関しても、社協が共同募金会に頼りっぱなしであるのに対し、独自で資金を調達できるNGOやNPOに、大きく水をあけられている印象です。私としては、NGOやNPOを使わない手はないので、官民協働でフレキシブルに運営するほうが得策だと考えています。しかし、それができるかどかは、組織ではなく人の采配であることも知っています。これが、災害後の支援で遅れがでるのは、人災であるといわれる所以です。

 今回のボラセンの現状では、議連の議員が関わったボラセンの報告がありましたが、幹部議員の話ばかりが先行しました。確かに、名だたる災害ボランティアが議員になっているので、初めて触れる議員には、目を見張る内容です。しかし、すべてがうまくいっているとも限らないし、後方支援によるボラセン支援もあるなかで、もっと事例紹介を積極的にやってほしかったところです。ようは、私にも発言の機会が欲しかっただけですが…幹部議員の話だけでは、「実際に被災地へ赴くのが支援」と捉えられるかも知れません。また、「わたしたちの議連は、被災地に泥かきにいく集団ではない」との発言が度々ありましたが、それすらもやったことがない議員がいるとすれば、まずはそれをやったうえで、または防災コーディネータを知ったうえでの議論も必要です。参加している議員が、どれだけのスキルがあるのかも判りませんが、前提として話を進めるのはどうだろうとは感じました(経験のない議員は辞めていくだろうなあ)。

 ちょこっとですが、ここにボランティアの縄張り意識や、先輩風を感じたのは言うまでもありません。私にも苦い経験がありますが、長く現場にいると、どうしても全てを把握できたように感じてしまいます。それが奢りになったり、自信過剰になったりするので、クールダウンの必要性も実感したところです。かといって、長年の経験は、絶対に災害現場では不可欠です。ようは、新しい意見や考えを、どれだけ取り込めるかなので、やはり人に頼る部分が大きいのです。私が、設立当初からこの議連に参加しているのはこのためで、議員として何ができるのかを、先輩議員に見習うことができるからです。また、自分の考えや活動と比較することで、東紀州地域にあった防災・減災意識を浸透したいとも考えています。決して望むわけではありませんが、熊野灘沖で地震や津波が発生したあとに、真っ先に支援を訴えることができるネットワークだと考えています。これは、被災地を目指す災害ボランティアにとっては、非常に大きな要素の一つです。また、先遣隊を派遣する際にも、このネットワークは非常に重要です。

 いまだに尾鷲でも、「ボランティアが他所から来るわけない」と聞きますが、どこからでもやってくるのが災害ボランティアなので、その時に、目指す先があるのとないのとでは、大きな格差を生む原因ともなりかねません。熊野灘沖での地震や津波は、とりわけ東紀州地域が壊滅的になる可能性を秘めているので、外部からの支援を真っ先に受け入れる要素があるのかも重要なのです。私の防災・減災活動は、この一点に重きをおいて活動していますが、尾鷲で敬遠されているとすれば、どの自治体でも力を貸そう、使っていただきたいと考えるようになっています。また、今後も積極的にアピールするだけでなく、多方面で働きかけていく気持ちです(現状では実っていませんが…)。

 このあと、辻元氏が退席し、非常に有益だった研修の1番目が終わりました。東京まで政務調査に出た価値がありました。しかし、このあとの研修は、災害ボランティアにはそれほど関係のないものでしたので、聞き流すことが多かったです。また、研修の3番目は、帰郷の時間が迫っていたので、中座する事になりました(研修1で時間が押したこともあり)。本来であれば、このあとの交流会は、まさに議員とのネットワークづくりで重要なのですが、明日の議会を飛ばすことはできないので、惜しみながら帰ってきたことろです。

研修2 15時15分~
 「福島原発の安定化および原子力行政の今後」
 経済産業省 原子力安全・保安院、資源エネルギー庁
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研修3(中座) 16時40分~
 「復興の在り方と道筋」
 内閣府、財務省

議員交流会(中座) 研修終了後

 私の議員活動のなかでは、この議連と、全国若手市議会議員連盟の2つに在籍する事で、尾鷲市内にとどまらない議員間のネットワークづくりを想定しています。尾鷲にいると、井戸の底にいるような錯覚にもなることがあるので、こうして外に出て活動することは、私自身の研鑽になるのはもちろんですが、尾鷲市にとっても反映、または還元することが出来ます。
by owase874 | 2011-06-01 00:22 | 防災とまちづくり


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

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