宮之上小学校の陳情書には賛成、しかし、耐震改築の方向性には異議あり!

 陳情第1号では、賛成討論を行いました。

 先の生活文教常任委員会の審査では、稚拙に進められる可能性を強く感じたので、継続審査を求めましたが、かなわなかった事からの賛成討論です。私としては、意を一緒にする議員がいれば、同じように賛成討論をしてほしいと感じていました。定例会の終了後、数人の議員からは、賛同する内容との評価をいただきましたが、本会議場での発言が重いものになるので、そうしていただければ、もっと嬉しかったです。

 しかし、この件においては、委員会終了後より、議員だけでなく、宮之上小学校の保護者などからも、さまざまな意見をいただいています。多くは、「縮小するとは聞いていなかった」、「あの地震を受けて、本当に大丈夫なのか」との内容ですが、東日本大震災を受けて、もっと議論していい内容であることは明らかです。

 当時の委員会では、その点においても議論したいところでしたが、委員長に議論を止められただけでなく、今日の委員会報告でも、「継続審査の意見もあった」との一文が、委員長の裁量で削られたのか、何の発言もされませんでした。先の委員会終了後には、「委員長報告の際には、継続審査の件も盛り込むので、議会事務局の担当職員にその内容を伝えてほしい」とまで言われていましたが、あれはなんだったのかと感じます。少数意見だとしても、8人のうち2人も反対した陳情だっただけに、不公平感を強く感じます。

 賛成討論は、継続審査を求める立場から行ったものなので、委員長報告でその経緯の説明があるのとないのとでは、受け取る側にもニュアンスが違ってきます。事実、定例会終了後に、傍聴していた記者の一人から、「委員会では反対したのに、本会議場では賛成したのは滑稽」との旨の発言もあったようで、議長が苦言を呈したとも聞きました。私も、同じように賛成討論した大川議員も、賛成討論の内容を読んでいただければわかるように、あの議論のままの改築では、陳情の内容を担保できるのかとの考えで一致しています。だからこその、継続審査の希望でしたが、どこからあのような予算と改築案がでてきたのかも、議論ができていません。

 一部の議員や、一部の執行部からも、失笑や頭を傾げられる賛成討論になりましたが、私としては、なんら臆することのない訴えであったと考えています。補強と改築の予算を同じくらいにして、実は校舎面積が大幅に縮小されているのをよしとしているのであれば、尾鷲小学校への統合も視野に入れてよいと言っているようなものです。津波被害の危険性があり、人口が集中する市街地というだけに、多機能型施設にしていくということを視野に入れて、学校施設を後生に残す理由付けにする知恵も必要ではないでしょうか?たとえ、学校としての利用がなくなったとしても、強靭な公共施設が存在することは、地域にとって大きな安心材料にもなりえるのではないでしょうか。

 以下は、私が登壇して発言した、賛成討論の内容です。

尾鷲維新代表の端無徹也です
陳情第1号に賛成する立場から討論を行います

この陳情は、「尾鷲市立宮之上小学校校舎改築について」になります
先般、生活文教常任委員会において、この陳情について議論させていただきました。委員長報告にもあったように、校舎の耐震補強を改築に変更する要望でしたが、保護者をはじめとする学校関係者のみなさまにとっては、切実な願いであると認識したところです

一方、教育委員会からの報告では、宮之上小学校の耐震補強を改築に変更する説明を受けましたが、校舎面積を従来の3分の1近くまで縮小する改築案であったため、「陳情の内容を担保できないのではないか」と感じたところです。事業費としては、補強も改築も同額に近い内容でしたが、校舎面積がこれほどまでに縮小されると、児童数150名を超える学校として成立するのだろうかとも考えたところです。また、東日本大震災を受けて、学校施設が長期にわたり、避難所となる現実を目の当たりにしているだけに、「コミュニティ機能も持たせ、学校再開にも柔軟に対応できる校舎づくりができるのか」とも感じたところです

陳情には、「避難場所や多目的に使用できる施設としての機能を備えた学校」としても要望がでていました。私はここにも重きを置くべきで、稚拙に陳情を採択することは、教育委員会が変更しようとしている、校舎面積の小さい改築を認める結果になってしまうのではないだろうかと感じました。よって、陳情の内容をきちんと精査したうえで、宮之上小学校の校舎改築の議論を進めるべきではないでしょうか。また、その根拠として、宮之上小学校の学校区は、北浦町、北浦東町、北浦西町、馬越町、宮ノ上町、座ノ下町、坂場町、坂場西町、倉ノ谷町の一部、野地町の一部、栄町の一部、中井町の一部、天満浦、山辺トンネル以北と、人口規模では約4千人近くにもなろうかと思います。そういった地区を抱えていることからも、学校施設を学び舎としてだけで考えるのではなく、補助制度の関係を考慮しながらも、陳情の要望にもあったような多機能型施設としての側面も考えるべきではないでしょうか?

よって、陳情第1号については、時間的なことに配慮をしながらも、内容をもっと精査し、議論を重ねていくことを希望することから、継続審議が適当であると考えていました。また、三重県においても、今月17日に、“学校防災緊急対策プロジェクト”を設置して、第1回の全体会議を開催したばかりです。さらに、国においても、文部科学省が、今月8日に、“東日本大震災の被害を踏まえた学校施設の整備に関する検討会”を発足させています。この検討会には、尾鷲市にも縁のある片田教授が検討委員になっています。これらのことからも、性急に宮之上小学校の耐震整備計画を縮小変更するのではなく、人口が集中する尾鷲市街地の学校施設に、どのような防災機能を持たせるかの議論も必要ではないでしょうか?

あの大震災を教訓にした学校づくりを、尾鷲市民は強く求めていると感じています。この気持ちに変わりはありませんので、私は陳情の採択には賛成いたしますが、教育委員会においては、提案された改築ではとうてい賛同できかねることを申し添えておきます。また、皆さまにもこの趣旨に賛同いただきたく、とくに、陳情書に意見できなかった総務産業常任委員会の議員の皆さまには、私と同じ趣旨で、賛成討論をしていただけたらと考えています。これで、私の賛成討論を終わります

よろしくお願いします
ありがとうございました
by owase874 | 2011-06-21 22:59 | 教育とまちづくり


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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