元須賀利の海跡湖を視察する

 晴天でしたが、海は荒れていました。
e0105019_303757.jpg
正面が上陸地点


 しかし、波をやり過ごしながら、漁船を操る漁師は、当たり前ですが「すごい!」と思いました。山っ子で川っ子の私にとっては、”海”は果てしない存在なので、恐怖を感じてしまいます。そういう波をかき分けた先に、元須賀利はありました。海からしか近づけない、まさに陸の孤島でしたが、波打ち際はとても静かで穏やかでした。
e0105019_315250.jpg
砂利浜になっている


 3艘の船を乗り継いで上陸し、手付かずの自然の浜に降り立ちました。ここが元の須賀利という、昔は人家があって、人が住んでいた場所だとは、面影すらわかりませんでした。海からせりあがった浜の奥に、雑木や植林に囲まれた海跡湖がありました。”大池”と呼ばれる方を見ましたが、離れた場所に、”小池”もあるそうです。
e0105019_361667.jpg
小池は正面奥


 海跡湖と周辺の自然環境の視察でしたが、ここが国の天然記念物の指定を受ける準備をしている場所であることの確認が、今回の大きな目的でした。私たち議員にとっては、素人目でしか体感できませんが、貴重な場所であることを体験し、調査をしている専門家の意見を聞くことで増幅させようとしました。
e0105019_3103247.jpg
ハマナツメの説明を受ける


 周辺環境や地層などについては、二村調査員から話を聞き、「この周辺では化石が採取できるのだろうか?」と感じました。貴重な植物であるハマナツメについては、川端調査員から話を聞きました(写真中央の方、その左がハマナツメ)。どちらも、熱心に研究と調査をしており、保護の必要性は十分に伝わってきました。できれば、シカの食害被害が顕著に出来る前に(1998年頃か)、もっと有益な手立てがあったのではないかとも感じたところです。
e0105019_3145797.jpg
大池


 天然記念物の指定要素は、主に海跡湖とハマナツメの自然環境です。その大池周辺も歩きましたが、梅雨の雨で湖面の水位が上昇しており、5分の1ほど歩いたところで、危険なためにその先に進むことを断念しました。できれば、外洋に繋がっている先を見てみたい衝動はありましたが、今日の視察隊では、無謀な挑戦になるのは眼に見えていました。私も、安易に考えていたと、装備面などで反省しました。
e0105019_321665.jpg
左奥が枯死したハマナツメ


 それにしても、大池の湖面は、酸素過多という薄緑の藻の影響で気味が悪く、鵜(川鵜か海鵜かはわかりませんが、おそらく海鵜)が大量に陣取っていて、周辺の木々がフンで枯死しています。水位もあって、木々が根本まで沈み、これも不安をかきたてられました。昔に放流したという、コイかフナかが水際で口をパクパクさせており、これまた気色悪かったです。このあたりの感想には、個人差はありますが、ここが天然記念物に指定される要素を体験するまでには至りませんでした。
e0105019_3273889.jpg
手前が海で、奥が大池


 自然保護の観点で言えば、早急に手を入れてでも、守るべき要素はあると感じました。しかし、もう少し調査(視察)することで、また違った要素や観点が見いだせたかもしれません。それを感じるには、少々短い視察でもありましたが、これは自然が相手だけに仕方ありません。機会があれば、案内をしていただいて、大池周辺を歩くくらいはしたいとも感じました。

 いずれにしろ、私にとっては、天然記念物の場所であることを実感できませんでした。ただし、貴重な自然環境であるには違いないので、納得や判断する材料は、自分の目で確かめるしかないと考えています。また、指定に否定的な真井議員の意見も耳にしていることから、「開発という点において、ここがどれほど魅力的で有益があるのか?」という観点からの視察もしてみたいと感じました。その両方の比較があって、初めて結論が出せるという見方も捨てきれません。しかし、正直な感想から言えば、ここに行き着くまでの道路建設などを考えると、よほどのメリットがなければとも感じます。

 せっかく訪れた元須賀利でしたが、中途半端な感じは否めなかったので、天然記念物の指定については、なんとも言えない気分にはなりました。私が、東紀州を愛してやまない根拠ともなっている、”この地域の自然環境を守る”ということからも、惰性的に進んでいくことをよしとすることは簡単です。しかし、将来の尾鷲市のあるべき姿や、議会の権能などを考えたとき、きちんと議論もするべきであろうとも感じました。

 尾鷲市民全体では、どう捉えているのかとも考えています。
by owase874 | 2011-06-26 03:41 | 委員会等報告


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

プロフィールを見る

ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

質問や批評など、ご意見がございましたら、下記宛にお願いします。何かしらの方法で、きちんと対応させていただきます。ただし、ブログのコメントには、できる限り返答をいたしますが、端無自身の裁量になることをお許し下さい。

◆ブログ管理者
 未来874事務室
 熊野市飛鳥町佐渡462番地
 0597-84-1033
 kurage874@cream.plala.or.jp 

なお、たくさんの意見や考えをお聞かせ願いたいので、直接にお会いすることも可能です。日程調整などしますので、その旨をお伝え下さい。

facebookやtwitterにも登録しています。よろしくお願いします!

カテゴリ

プロフィール
議会活動の予定
コラム「温故知新」
端無の一般質問
定例会の報告
臨時会の報告
委員会等報告
議会改革報告
防災とまちづくり
教育とまちづくり
福祉とまちづくり
観光とまちづくり
住民自治を考える
産業振興を考える
公益行事への出席
地域の活動を知る
東紀州はひとつに
 
 
 
 
 
 
 
 

twitter

最新の記事

一般社団法人熊野レストレーシ..
at 2017-09-23 09:10
三重県熊野市議会議員【はなし..
at 2017-09-23 09:00
1年前を振り返る日、新たな決..
at 2015-04-20 14:58
熊野市の地方創生(移住交流編..
at 2015-03-14 17:29
議会が一枚岩になるということ
at 2015-03-03 00:41
【12月定例会の一般質問】熊..
at 2014-12-11 16:18
【丹レス主催】大杉の伐木と霊..
at 2014-11-10 13:17
これからの地方自治体
at 2014-10-30 14:14
【丹波水害復興支援_霊山寺と..
at 2014-10-30 09:52
【丹波水害支援_床下対応メイ..
at 2014-10-21 10:29

以前の記事

2017年 09月
2015年 04月
2015年 03月
more...

検索

その他のジャンル