宮之上小学校の耐震整備事業について

 予算決算常任委員会で審査をした予算です。その前に、時間を割いて、設計業者より説明を受けました。

 なお、契約金額は、17,650,500円です。これは、実質設計業務になります。

■宮之上小学校耐震整備に伴う実施設計業務 公募型プロポーザルについて
 http://www.city.owase.lg.jp/contents_detail.php?frmId=8523

 この設計の工期は3月15日で、私がはじめて説明を受けたのは、その3月15日でした。つまり、議会は説明を受けるだけで、変更はもちろんのこと、意見すらも通らない状況をつくっての説明を受けたことになります。

 いただいた設計の資料には、昨年12月の日付がついていたので、この時点では設計書が出来上がっていたことになります。尾鷲小学校の件があったので、教育委員会事務局には、口酸っぱく事前説明を言っていたつもりでしたが、まあ議会も議員もなめられたものです。と言うか、反対しても、やがては賛成してくれるだろうとの目論見があるのでしょうか?まあ、執行部からすれば、委員会否決を本会議で委員長自らが翻すくらいですから、なめられて当然かも知れません。

■宮之上小学校の耐震整備計画の変更と、陳情書の影響
 http://owase.exblog.jp/14960657/

 参考までに、以前の私のブログ記事ですが、この記事内容を踏まえて、今回の説明を受けて、私が説明を求めたのは、以下の2点です。

1.宮小の校庭は、海抜が7.5mくらいだったと記憶していますが、北川沿いから遡上する津波を想定したとき、校庭から見て左から正面に向けて、津波が押し寄せると考えられますが、海抜が10m弱の校舎1階が津波を受けた場合の想定を、(設計者は)どう考えているかお聞かせ願いたい。

2.(教育委員会事務局に質問しますが)以前の私の質問で、宮小の現在の平米数は4,780ですが、耐震整備計画では約1,800平米に縮小されていました。これについて私は反対しましたが、今回の設計では約2,500平米に増床されていました。その点は評価できますが、生徒数が今後も約120人を推移していくとはいえ、宮之上周辺には約800人を超える住民が住んでいます。さらに周辺の底床地区を加えると、約1,000人規模の人たちが、宮小を1次避難場所として、または2次避難場所として求める可能性があります。

私は、小学校としてだけでなく、今後の津波対策として、こうした近隣住民の避難場所としての想定も加味して欲しいと訴えましたが、今回の設計で、たとえば防災危機管理室や、関係機関、アドバイザーの片田教授の意見を交えて考えたことはなかったのでしょうか?桜茶屋やその高台に緊急避難しても、その後の救援を待てる場所が、この近隣には整備されていないなかで、避難した住民が野ざらしのまま救援を待つことになる可能性があるのではないでしょうか?


 東日本大震災を受けて、もっともらしい質問をしたのですが、返答はなんともあっけないものでした。これが、現在の尾鷲市の防災最前線とまでは言いませんが、大事なことが想定内で考えられていないのは明白です。その返答は、以下の通りです。

1.(設計者より)津波を受けた場合、1階の校庭側の窓は破壊され、津波は(いまの第二保育園側に)抜けていくと考えられます。

 →設計書を見る限りでは、校舎左には体育館があり、構造上壁が多く、津波で破壊された場合の保存状態に疑問があります。つまりは、津波後には全く使えない状態になる可能性があります。また、校庭側の1階の窓が破壊され、津波が抜けるとありましたが、抜ける側には窓が少なく、津波が校舎内で滞留、もしくは破壊を繰り返すことも想定されます。ただし、この土地には傾斜があるので、10m級の津波であれば、破壊はされても、壊滅的でない可能性もあります。

2.そういう想定で、市役所内で調整したことはありません。設計にも反映していません…

 特筆すべきはもちろん2ですが、これが尾鷲市の現状です。市長自らが東北にまで足を運び、多くを学んだと答弁していましたが、何を学んだのかは、公共施設の取り扱いをみても明らかです。かりに、いまの設計が加味されたものであれば、多少なりの私の持論はあるにせよ、その後の方向性には問題はないものと考えるのですが、生徒の一時避難しか考えていない設計となっており、多くの課題がありそうです。

 つまり、宮小の生徒が校舎内に一時避難しても、帰る家が無くなっている可能性があり、ここに留まろうにも、生き残った家族までが避難できる状態ではない可能性が高いのです。しかも、1階が被災している可能性も高いので、校舎内は避難者で溢れかえり、その状況下で、備蓄される物資は、この校舎規模では限られることから、まさに地獄絵図になることも想定できます。

 もういまさら遅いのですが、校舎を1階分増すとか、ヘリコプターが乗降できるようにしておくとか、奇想天外かもしないけれど、想定外とは言わせない設計を、宮小には求めていたので、非常に残念ではありました。子どもたちの学び舎と、子どもを人質に議員を攻める体質ですが、その学び舎は地域の財産でなければなりません。そこまで考えられないことに、私は唖然とするしかないのですが、これが尾鷲市が学んだ教訓なのでしょう。こと防災に関しては、私は今後も諦めませんが、宮小は避難の拠点と考えていただけに、桜茶屋の高台しか取り柄が無くなってしまいました。

 市民の生命を自治体の財産とするならば、そういう施策を講じるのが、首長たる責任ではないでしょうか?
by owase874 | 2013-03-18 00:24 | 教育とまちづくり


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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