学校現場と国歌斉唱

 今日、小学校の入学式に参列しました。

 いただいていたお知らせには、4月8日(火)と記載しており、なぜか火曜日の方が頭にあって、慌てて間に合いました(新入生の入場と一緒になってしまいましたが…)。

 式事態は、滞りなく、しかも昨年よりも倍近い新入生の元気な姿にほっこりとしましたが、校長先生の短いお話も、きちんと整理されててよかったです。ほかにもいろんなことが頭をめぐりましたが、気になったことを書き留めておきます。

 いつからか、学校現場での国歌斉唱が義務化されました。私が小学校や中学校の頃は、日の丸は運動会の万国旗でしか見かけなかったし、国歌斉唱なんてのはありませんでした。音楽の教科書の最後には載っていたけれど、歌ったことも、教えてもらったこともありませんでした。なので、式次第の通りに、元気よく歌う児童の姿に、当たり前という感覚よりは、少し不思議な気持ちになったのも、私自身にそのような体験がなかったからかも知れません。また、数十年前に、教職員の身でもあった私ですが、その当時でさえ、ここまでハツラツと歌うようなことはなかったのです。

 しかし、私には、日本人としての誇りがあります。愛国心と問われれば、迷うこと無く「あります」と答えます。幼い頃に教えられなくても、自分自身で紆余曲折しながら、誇りや愛国心を培ったきたような気がします。平和な国だなと、揶揄したいこともたまにはありますが、日本人でよかったと、単純に受け止めることができます。

 元気よく歌う子どもたちを見ながら、「愛国心を教育課程に盛り込むことは、果たしてよい結果を招くのだろうか?」とさえ感じたのです。アジアの隣国を見ると、愛国心の強さには、本当に感服するものがあります。私が小学生の頃、中華民国の長春からの留学生が遊びに来たことがありました。餃子作りの体験もするなかで、「ソ連はベアーの国、恐ろしい。信用ならない。日本はよい国だ。文化も歴史も似ている」と、散歩しているときに話を聞きました。このときに、愛国心を子どもながらに感じたのですが、それからいまに至るまで、さまざまな場面で、日本人以外の国家感を感じてきたこともあります。

 国歌斉唱をしないとか、起立をしない教職員とか、そのようなことにばかり目配せをするよりも、子どもたちの成長過程に必要なことを精査しながら、やがては愛国心に繋がるような教育をすればいいのになとも感じたところです。

 もっとも、尾鷲市に住んでいる子どもたち全員には、

1.尾鷲節を歌えるようになる
2.天文科学館で太陽や月、恒星をひと通り覗かせる
3.尾鷲の港に揚がる魚や甲殻類などを、現場を見させて食べさせる
4.尾鷲ヒノキの森を見せ、伐木や間伐を体験させる
5.尾鷲のそれぞれの地域の文化や伝統を学習する機会を設ける


…このくらいのことを共通課題で学習してもらえれば、誰でも、尾鷲市が記憶に残るまちになると感じています。そのときどきで、体験したりしなかったりの現状では、子どもたちにはほとんど残らないのが当然でしょう。

 国歌斉唱を聞きながら、自らも口ずさみはしましたが、学校現場で感じた違和感は、当たり前のことをしてもいないのに、このようなことばかりに力を入れてどうすんねん!っていう気持ちではなかったのかと、あらためて考えなおしました。また、愛国心の大事さは知っているつもりですが、それを大人が押さえつけて教えるよりも、郷土愛の方がまず先だろうなって結論にいたったところです。

 この小学校での取り組みの細部までは、議員としても全て知っているわけではありませんが、少なくとも、私が例に上げたような郷土愛を、押し並べて尾鷲市の教育過程に盛り込んでいないことだけは、はっきりとしています。巷で話題になる愛国心と国歌斉唱ですが、本質はなんら変わっていないのかも知れません。
by owase874 | 2013-04-08 22:44 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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