名張市のゆめづくり地域予算制度について

 昨日、東海若手市議会議員の会、第3回定例研修会に出席しました。

 35歳までに市議会議員に当選した議員で構成され、全国若手市議会議員の会の下部組織になります。定期的に活動しており、日程が合えば参加を続けてきています。自分よりも若い議員の話に触れたり、よその自治体議会の実情を知ることは、非常に刺激になります。

 この日は、名張市役所で定例会と研修会がありました。研修会の内容は、名張市が取り組んでいる住民自治について、担当課より説明を受けました。現在の亀山利克名張市長の就任直後に、財政危機宣言を発表し、これに伴う住民自治への道筋として、ゆめづくり地域予算制度が進められてきました。

 地域部の奥村部長より説明を受けましたが、非常にユーモアのある女性部長で、当時からの苦労と、公務員としての責任感を使命感を、ヒシヒシと感じる内容で好感を持ちました。熱い人ってのは、公務員にも多いなと感じる場面でもありました。
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 この制度は、これまでの区長制度を廃止し、小学校区で分けられた住民自治協議会への交付金を新たに採用したものです。地方分権と同じく、地域に主権をお金とともに移譲する仕組みですが、一筋縄ではいかなかった面も、貴重な話として聞かせていただきました。地域が変わることに恐れ、または怠惰し、疲弊していくことを他人の責任にしまいがちな旧制度を改め、元気で活発なアイディアを出す地域には手厚い保障を担保するわけですが、住民自治の根本とも言える制度改革は、見習う点が多いと感じました。

■ゆめづくり地域予算制度
 http://www.city.nabari.lg.jp/hp/menu000015100/hpg000015015.htm

 住民が、率先する市民に変わっていくと、これまでの旧態依然の議員の役割も減ることから、当初の反発は大きかったと予測できます。しかし、自治体に住むすべての人には役割があるので、議員でしかできないことを精査していけば、住民自治はよりスムーズかつ発展へと結びつきます。この制度はまだ道半ばで、市長指示のもとに、反省と改善を進められている点も評価できました。ただし、議会のバックアップも必要不可欠ですが、これらの協議会に深く入り込んでいる議員もいるとのことですので、このあたりの線引の難しさも感じたところです。つまりは、交付金の予算を議決した議員が、その交付金の使途を左右できる立場にいることにもなるので、見方によっては疑問もなくはないからです。

 しかし、地域の元気を形にするよい施策であり、NPOの参画や、中間支援NPOの必要性はこれからだとの声もありましたが、住民、NPO、行政、議会(議員)の関係性がうまく回りだせば、実際には行政の枠を飛び越えた活動にも繋がっていきます。自治体の枠におりながらでも、自治体間の連携は、今後は必要な施策になります。しかし、行政間が繋がるには、もう少し法制度を改革する必要もあるので、ここにNPOの台頭が求められているはずです。ようは、橋渡しするNPOです。それが、中間支援NPOであると感じているので、私も市民活動として参画している分野であります。

 名張市は、関西地方の窓口であり、隣に奈良県が隣接しています。大阪まで50分以内の通勤圏で、ベッドタウンにもなっています。団塊の世代の高齢化など、問題や課題も多いのですが、それだけ有益な知恵が点在していることは、地域の宝になります。この宝を上手に利用し、次の世代に地域を保っていくこの制度は、尾鷲市にとっても、共通点が多いはずです。尾鷲市においては、各地域にコミュニティーセンターを設置し、これを窓口に住民自治を進めていますが、名張市が交付金などの後押しをしたのに対し、尾鷲市はそこから先がありません。

 私も、住民自治への誘いは、議員になる以前からの目標であり、常にこれを念頭において提言を続けていいます。そのために、市民活動も細々ながら継続して、政策提言できる組織を目指しています。8万人規模の名張市ですら、将来への負担と不安の解消に躍起になっているので、2万弱の尾鷲市でできないはずがありません。大事なことは、役割分担と、責任の所在、これに尽きると感じています。
by owase874 | 2013-05-24 13:18 | 住民自治を考える


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

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