集団的自衛権行使で失うもの、得るもの

 安倍首相の記者会見を見つめていました。

 集団的自衛権の行使に言及し、憲法解釈をより積極的に解釈しようとしています。この”積極的”が、今回の大きな焦点であり、これまでの”消極的”見解を覆すことに繋がります。私は、この消極さこそが、日本の平和精神だと自負してきましたが、大きく日本が舵を切ろうとしている現実をヒシヒシと感じたところです。

 しかしながら、安倍首相の演説は、念入りに準備された正論でした。ひと目で分かるパネルなども用意し、その対象が隣国の北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)や、中国(中華人民共和国)にあるのは一目瞭然でした。私の目には、韓国(大韓民国)でさえ、その対象であるかのような”威圧”と受け止めました。また、米国(アメリカ合衆国)のお眼鏡に叶うような取り繕いにも感じた場面もありました。

 確かに、隣国とわが国の外交課題は、いつになく不穏であるようには感じます。しかし、それが本当にそうであるかどうかは、残念ながらメディアか政府会見でしか、うかがい知ることしか出来ません。第三者の見解を知りたくても、そこまで至っていない未熟さも私にはあります。ようは、政府の見解やメディアの報道には偏りを感じるのです。たとえば、NHKなどの報道を見ても、安倍首相のいいところの発表を端折りながら、官邸前で反対する人たちの映像を重ねていましたが、この反対する人たちを見た私の印象は、「お祭り騒ぎ的に反対しているように感じるな」でした。そう思わせることで、安倍首相の発表に信憑性を持たす役割を持たせているとも勘ぐりたくなるのです。

 今後、同盟関係にある公明党の出方次第で、集団的自衛権の行使は方向性を持つことになります。憲法解釈を積極的に変えたとき、わが国が向かう将来や未来は、隣国の”それ”と変わらないものになるのではとの懸念があります。そのことに、私はため息しかでないのですが、パワーバランスをとるために、同じように張り合ってもなと感じるのがいまの私です。常に冷静に、消極的解釈で、世界の世論に訴え出るほうが、わが国らしく潔いと感じるのですが、そこに積極的な外交があるべきで、今回の自体については、外交の放棄に近いのではと感じるほどです。

 私は、サヨクでもウヨクでも、ムカンシンでもありません。しかし、憲法9条の解釈を大きく揺るがすことになる事態に、いまの心境をこの立場で示しておかねばと、強く感じたところです。単純に、隣国が境界線をわがもの顔で侵犯するのには怒りを感じます。たとえば、その気持を煽るかのように、メディアはベトナムと中国との関係悪化を報道しています。悪者が誰であるのかを印象づけるには十分過ぎる内容です。そこに、私は不信を感じずにいられません。

 争うことは簡単で、手を携える難しさよりも容易です。

 しかし、私たちの国が過去から学んだことは、「争いの先にはなにも生まれない」ことです。日本という国は、座して世界のなかのわが国を見つめなおした結果、いまがあるのだと感じています。その精神は、屈辱ではありません。世界のどこの国も成し得なかったことを、わが国は脈々と護ってきたのだと感じています。そこに、わが国の不屈の精神があるはずなのです。安倍首相がやろうとしていることは、屈辱を晴らすかのように感じたのは、私だけだったでのしょうか?

 なんとなく、後味の悪さが残った会見でした。
by owase874 | 2014-05-15 21:16 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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