集落支援のあり方とは?

 定例会も終わり、時間を見て地域をまわっています。

 熊野市は山間部が奥深く、集落が点在しています。地図を見るだけでは、集落は広く線引されていますが、人家は米粒のようにまばらで、実態は山の中に人家があるといった具合です。
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小船地区


 先だっての週末に、主宰する市民活動のイベントで、紀和町小船の梅収穫体験をしてきました。3年目になりますが、平成23年(2011年)9月の台風12号による紀伊半島大水害がキッカケとなった活動です。当時は、尾鷲市内に住んでいましたが、日頃より東紀州はひとつ、紀伊半島南部は共同体と感じているので、小船に来ることに違和感はありませんでした。講話をしていただいた新宅小船区長さんは、当時の体験者であり、周辺地域の復興にも尽力した方です。自らも被災しながら、小船を存続させるのに奔走しています。
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浸水地点より説明を受ける


 熊野市の統計情報を見ると、小船の集落人口は17人(新宅小船区長さんからは15人)ですが、そのような10人台の集落は、熊野市では須野町(9世帯10人)、花井(1世帯1人)、小船(9世帯15人)、大河内(11世帯14人)、木津呂(14世帯17人)となっています。しかし、小船のように、実際に住んでいる人はこれよりも少ないのが実情かも知れません。また、地域内の集落をみると、奥地や碇、柳谷、大井谷、大井なども、世帯数も人口もひと桁台になります。それは、私が住んでいる飛鳥町でも然りで、飛鳥町内の集落では、すでに空き家のほうが多いところもあります。
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楊枝薬師堂


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和気


 今回のイベントでは、集落支援を考えるキッカケを与えることもテーマにしていました。それを、災害に見舞われたらどうなるのかも、掘り下げて考えられるようにコーディネートしました。このテーマについての出力先までは考えていませんが、私自身は市議会議員の立場で意見する機会もありますし、参加した人のなかからは、政策提言として訴えることも可能となります。大事なことは、過疎集落に人を呼び込みことを主眼とすると、失敗する可能性が大きいということです。現実においても、過去にこの地域で集落支援を上から目線でやったような気もしますが、この事業で集落にはなにも残っていません。一方で、行政支援でIターンが定着している現実もあります。その違いがどこにあるのかは、やはり集落内で支える人がいるかどうかです。
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大河内(おこち)


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花井(けい)


 このときは、大河内や花井も訪れて、花井では唯一の住人である玉置さんにも会うことができました。当時の水害を1人で体験し、いまも住宅再建と集落の存続を1人で模索しています。「わしは自分だけでやりたいからの」という言葉が、私にとっては集落支援の格言になっています。大河内では、たまたま帰省していた東浜さんに会うことができました(仲間が出会ったので、直接は話ができませんでした)。それでも、大河内や花井の現状を垣間見たときに、集落支援のあり方を考えるベースになるに違いありません。当たり前ですが、住民の意志がどこにあるのかというのは、とても大切にしないとなりません。

 集落支援は、行政支援だけでは絶対に成立しません。

 民間支援と並行し、情報共有を蜜にするほどに成功する気がしています。花井の川向うにある九重(くじゅう)は、新宮市熊野川町ですが、居住者やNPO法人が仲立ちしながら、元小学校をパン屋やブックカフェに蘇らせています。この集落にも、集落支援の地域おこし協力隊が活動する予定と聞いています。もちろん、これが解決策とは感じませんが、次へのステップになっているのは間違いないですし、駐車場に複数の車が止まっているのがなによりの答えです。こういった事例も見聞きしながら、私たちならなにができるのかを考えて実践しています。

 私ができることは、決定的な解決策を見つけることではありません。この立場では、予算執行権がないために、潤沢な予算を集落支援に充てることもできません。一方で、何かの予算や事業を削ってということができなくとも、提案や提言をすることはできます。そこに、私のこの立場での役割があります。また、そういった声を、あちこちの集落で耳にすることができます。地域に出てくと、多くの声が、私の背中を後押ししてくれています。ひとりではできないことも多く、もどかしい部分もありますが、前に進まないとはじまりません。かと言って、答えを性急に求めても、うまくいくはずがありません。一方で、集落内の人口動態を見ると、悠長にしてられない現実もあります。

 観光に力が注がれる一方で、陰日向の部分に着目しています。
by owase874 | 2014-06-25 15:30 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

質問や批評など、ご意見がございましたら、下記宛にお願いします。何かしらの方法で、きちんと対応させていただきます。ただし、ブログのコメントには、できる限り返答をいたしますが、端無自身の裁量になることをお許し下さい。

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