議員を失職、あるいは辞めさせる方法

 時事ネタになりますが、東京都議会の野次に続き、国会議員の野次も取り沙汰されました。また、この野次事件をかき消すように、今度は、兵庫県議の政務調査費の不正疑惑が話題となっています。

 他県のことなので、大きな関心はないのですが、それでも同じ政治家として、野次られて泣いた方にも、「野次った側に切り返さなかったのか?議長に意見しなかったのか」と感じます。もちろん、野次った議員の資質に大きな問題があると感じています。私も以前に一般質問中に野次られたことがありますが、議長にも、本人にも切り返したことがあります。そこは、負託を受けたものとして、正義をかざさなければなりません。

 また、兵庫県議の騒動については、事実であれば、自ら議員辞職していい事態です。もちろん、全額返金し、県民に謝罪しての辞職です。しかし、そのことすらも、私自身が進言するものでも、提案することでもありません。

 というのも、このような政治家を選択したのは、それぞれの自治体の住民であるからです。1票の負託とは、自分でなしえないことを、どれかの候補者に託すことです。つまりは、その責任を取るのも、住民に課せられていると感じています。または、選挙で選ばれた議員たちが、同じ同僚に正義をかざすこともできるのです。

 そこで、もしもこのような政治家(議員)を辞めさせたいと感じるのであれば、地方自治体の議員に限ってですが(国会議員はそうはいかない)、住民運動を展開することが地方自治法では保障されています。いわゆる住民リコールにあたることですが、地方自治法第80条を適用することです。これは、まず、選挙区の有権者の3分の1の署名を集めて、自治体の選挙管理委員会に請求します。ただし有権者の数が40万人を越える場合は、「40万人の3分の1」プラス「40万人を越えた分の人数の6分の1」と、ある程度条件が緩やかになってます。

 この請求を受けて、選挙管理委員会は、リコールの是非を問う住民投票がおこなわれます。仮に39万人の有権者がいれば、3分の1の13万人分以上の署名を集めなければ始まりませんが、実際にはかなりハードルが高いです。しかし、住民が直接関われることとして、選挙以外で議員を辞めさせることができます。

 もう一つの手段は、地方自治法第135条第2項及び第3項の適用です。これは、議会による除名の動議で、議員定数の8分の1以上の発議により実施されます(第2項)。そして、除名の議決には、議員の3分の2以上が出席して、そのうち4分の3の賛成が必要になります(第3項)。ただし、一度除名された元議員でも、再び選挙で選ばれた場合、これを拒むことはできません(地方自治法第136条第1項)。確か、過去には、桐生市議会や横浜市議会で、この動議が提出されました。また、実際にも失職しています(復帰もありますが)。

 この2つの正義によって、どうしようにもない議員を辞めさせることはできます。しかし、選挙で選ばれた議員にNOを突きつけるには、それ相当の裏付けや自治体内での理解も必要です。そのため、多くの自治体議会では、議員による辞職勧告など、法的拘束力のないやり方で終息をはかります。

 正義とは、見方によっては裏腹なものです。
by owase874 | 2014-07-06 20:01 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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