中川の悪臭を考える。

 十数年経っても改善されることなく、今日も中川周辺は悪臭が漂っています。
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 その原因が、中川の放水で、元をたどっていくと、クチスボダムがあり、視察した魚アラ処理施設にたどり着きました。三重大の調査でも、臭いの元が特定され、それが処理施設から出ていることも確定された形です。

 この問題は、過去に何度も定例会の一般質問でも取り上げられており、現在も、内山議員をはじめ懸案事項として執行部にも提言がされてきました。過去のやり取りは、議事録を見る限りですが、結果として改善に至っていないのが現実です。

 今回の調査により、最終的な局面を迎えたと言えるのですが、魚のアラ処理については、私も過去に熊野市で調査に参加したことがあるので、今回の現地視察には考えさせられることが多かったです。
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 短絡的に考えると、臭いの元を断ち切れば(つまり処理施設の閉鎖)よいわけですが、そうなると魚のアラの処理先がなくなり、魚関係の業者に支障出てしまいます。三重大の前田先生もいっているように、それぞれが困らない状態がどこなのかを共有することが望ましいのですが、私が見た限りでは、処理施設の改善にはかなりの厳しさがあるように感じました。

 まず、魚のアラを処理したときに出る液状物が多いことです。魚のアラにも水分が残っているのですが、高温で処理すれば、水分の大半は蒸発してしまいます。この処理施設でも、一部は魚油として再利用されていますが、それでも大量の水分が残ってしまい、これが臭いの元になります。

 数値的には、(平均的な1日の処理数である)28tの魚のアラを処理すると、7tの固形物が残り(骨粉やミール)、肥料などに再処理されます。残りの21tが液状物となり、分離機で8tの魚油になります。これを利用して処理施設は操業していますが、残り13tが問題の臭いの元になっています。

 13tもの液状物は、濃縮装置で高濃度たんぱく液として固形物に戻される分と、今回新規に導入している攪拌機で、固形物に戻される分とに分けられます。ここで疑問に思ったのは、液状物を攪拌させるために、水で薄める訳ですが、余計に処理過程を増やしているように感じるのです。
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アゴグリーン

 現場では、希釈したあとに、液状物を凝集・固化させる製紙スラッジ焼却灰を主体とする薬剤(アゴグリーン)を投入していました。これは、英虞湾の汚泥を処理するために三重県のベンチャー支援制度を受けた企業が開発した薬剤ですが、魚のアラの液状物にも有効なのでしょうか?これは、開発会社とデータを取りながら実験すれば判明しますが、そもそもこの行程が必要になる自体に問題があるように感じます。

 私が過去に学んだときは、液状物を出さないためには、短時間に高温で処理することでした。そのためには、より高温度が期待できる蒸気熱を使って処理するのが有効的です。ここでも蒸気熱が使われているようですが、その温度が気になるところです。私が視察した処理機では、ほとんど水分は排出されていなかったので、固形物の3倍もの水分には疑問を感じます。

 そして、持ち込まれる魚のアラ自体にも問題はあります。既に腐敗するような状態で搬入されてきたのでは、腐敗菌はいつまでの残留し、臭いの原因にもなります。臭い対策には、どれだけ新鮮な状態で処理されるかにかかってきます。新鮮な状態で処理されたものは、養殖魚の飼料や、ペットフードとしても再利用できるので、アラを排出する魚関係の業者とも取り決めが必要になってきます。

 しかしながら、企業としての設備投資にも限度があるので、現状を踏まえた上での対策は、やはり共存共栄の道しかないのかも知れません。その第一歩として、処理施設側が、臭いの元を排水しないように改善しなくてはなりません。

 それと、大規模ではない処理施設を、自分たちで導入することも、今後は検討していく課題です。尾鷲だけであれば、1日の処理数は、これほどまでになりません。魚のアラがすばやく処理される近い場所での試験的な導入ができないかを、過去の資料を引っ張り出し、各方面に協力していただきながら考えてみます。
by owase874 | 2007-05-28 20:57 | コラム「温故知新」


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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