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私の一般質問、「あるがままの尾鷲、何もないもののよさ」

 本日、一般質問に登壇しました。冒頭での発言内容を掲載します。

「通告にしたがいまして、一般質問をさせていただきます。

私の質問内容は、「市民との協働を念頭においた、観光まちづくりの現状と提案」です。
今回における先輩議員の一般質問においても、伊藤市長が声を大にして推し進めている「観光交流元年」について、いくつかの質問や提案がありました。このあと、最後のトリを努めていただく浜中議員においても、観光につながる質問がされることと予想されますが、それだけ、伊藤市長の言葉には、一般市民はもとより、市議会議員も大変な関心を寄せている証しでもあります。

そこで、私がはじめにお聞きしたいことは、「観光交流元年」との言葉の裏には、「夢古道おわせや三重県立熊野古道センター、おわせ海洋深層水のアクアステーション、来年度に竣工予定の海洋深層水を活用した温浴施設」など、箱物としてのハード面の整備を強調されているわけでありますが、はたしてこれだけの建物だけで、観光客は来るのでしょうか?それを強調あるいは補完するための、「熊野古道伊勢路やこの地域の勇壮な自然」も、観光を担うツールになりますが、はたしてこれだけで、観光客は大挙としてやってくるのでしょうか?

一方、まちの中に目を向けると、大正・昭和の歴史ある建物が放置され、空き家となり、朽ちるのを待つだけというところもあります。また、実際に生活している建物も、居住性や耐震化などの不安にかられています。最近、老舗と呼べる旅館が、長い歴史に幕を下ろしました。観光の目玉と言われる、新しい建物ができている反面、尾鷲の景観をつくりだしている歴史がなくなりつつあります。このまま今の状態が進めば、熊野古道の峠と峠をつなぐまちなかは、ニギワイの中心となるはずの商店街通りのかげりとともに、ノスタルジーも尾鷲らしさもないものになってしまいかねません。違いますか?

私が経営するカフェには、「尾鷲のまちを見に来たんです」、「尾鷲の路地を歩いてみたくて」などというお客が、県内外からやってきます。できれば尾鷲の暮らしを感じたいということで、家に泊まっていただいたこともあります。こういった人たちは、ごくわずかかも知れませんが、確実に尾鷲のまちのとりこになり、リピーターとして再び尾鷲にやってきます。実際、そのなかには、移住を考えている人もいます。この人たちが口々に言うのは、「尾鷲のまちなかのこの感じは、いつまでもつづいて欲しいね」です。この人たちは、「あるがままの尾鷲、何もないもののよさ」を知っているのです。

ここに、伊藤市長の言う、「観光交流元年の“交流”」が、キーワードになると考えているのですが、この「交流」には、この地域の人と、外部からやってくる人との「交流」があると捉えてよろしいのですよね?そうであれば、私も考えている、「この地域の観光を支えるのは、この地域の人であって、真新しい箱物や大自然は、そのためのツールでしかない」という捉えになるのですが、それでよろしかったでしょうか?

あらためてになりますが、「伊藤市長の考えておられる、この地域での観光とは?」にお答えいただけるでしょうか?

また、伊藤市長の号令の下、これに呼応した形で、「観光」をキーワードに各担当課も活動しておりますが、具体的に何をしているのかを、担当課が取り組んでいる実践例や、本年度の目標、進捗具合の説明を求めます。できましたら、地域コミュニティとHOTセンターでの取り組みについてお聞かせ願いたいです。

昨日登壇した三鬼議員とのやり取りの中で、この地域の観光に結びつく様々な事例、曾我蕭白(そが しょうはく)や土井子どもくらし館などの話のときですが、伊藤市長の回答で、「ハードはできた、あとはソフト面のシステムづくり」といった話がありました。そのソフト面のシステム作りが、私が前回において提案した、「中間支援の仕組みづくり」であれば、今回の私の一般質問は、効率よくゴールに近づくことになるのですが、この中間支援を担う場所としての、市民活動センターの必要性も、あらためて提案させていただきますので、前回言われた「前向きな検討」ではなく、具体的な進捗について議論されることを期待しております。

尾鷲のまちが、手探りの状態から、方向性を持った観光まちづくりにシフトしていることは、伊藤市長の言葉からも明確ですが、以上の質問の回答を、伊藤市長に求めさせていただいて、壇上からの質問といたします。よろしくお願いします。」

 直前に言い回しを変えたところや、発言しているうちに、変わっていた部分もありますが、約8分程度の発言になりました。

 この質問に対しての回答は、のちほど。
by owase874 | 2007-06-15 16:04 | 端無の一般質問


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

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