三重県立熊野古道センターの1周年と夢古道おわせの相関関係

 今月9日、三重県立熊野古道センターが1周年を迎えた。
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三重県立熊野古道センター


 記念イベントが企画され、その前後はメディアでも取り上げられて大きな賑わいをみせた。現地には、野呂三重県知事も参列して、拠点施設のアピールに努めた。

 しかし、まちなかとの温度差は、カフェを経営している私の感じでは、商店街通りが賑わいをみせるわけでもなく、私のカフェではポスターやチラシを置いてはいたが、その他ではあまり見かけることも、世間の話題になることもなかった気がした。

 確かに、運営に関しては、苦労しながらギリギリのところでやっているのかもしれない。9日付の伊勢新聞にもあるように、「集客施設ではなく拠点施設」も理解はできる。しかし、指定管理者の理事による「指定管理費が安い」と言うのには、いまさら何を言うのか?と首を傾げたくなる。それを承知で手を挙げたのだから、その中でやりくりして結果を出すのが本筋ではないだろうか?それが、うまく立ち行かなければ、次回の更新を辞退するしかないのかもしれない。厳しいが、それが指定管理者制度であるのだ。

 一方、同じ指定管理者制度で運営している夢古道おわせも、こちらは集客交流施設として奔走する毎日を送っている。
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夢古道おわせ


 人気はあっても人件費の出ないランチバイキングや、思うように売れない物産販売など、ネガティブな話題には尽きないが、固定客も増加しているように見えるし、主催する講座への参加を楽しみにしていたり、出店することに喜びを感じている人がいてるなど、一定の評価が得られていることに違いはない。今月発行のおわせ市議会だよりの特集でも、ランチバイキングに参加している3つの団体の感想は、概ね満足している様子と受けて取れた。

 では、この2つの施設の相関関係はどうであろう。

 三重県立熊野古道センターの来館者数が、年間13万7700人(センター調べ)に対して、夢古道おわせの来訪者数は、オープンから9ヶ月で8万3000人(1月末現在、夢古道おわせ調べ)となっている。もともとセンターから流れてくるお客に、尾鷲市は大きな期待をして、地域振興ゾーンの整備に巨費を投じてきた。もちろん、賛否両論はあったが市議会も予算を承認してきた。

 しかし、センターの来館者数に対しての、夢古道おわせの来訪者数が少なく、これが夢古道おわせの売り上げが伸びない原因の一つとなっているのではないだろうか?もともとの客層が違うこともあり、「センターのお客は、夢古道おわせには貢献していない」との声が、これを裏付けている。では、いったいどちらの責任であるかというと、それはどちらの善し悪しではなく、相関関係の中で、双方が得をするような関係づくりができているのか?それぞれを主管する尾鷲市と三重県の関係は如何に密接であるか?ではないだろうか?

 その延長線上に、双方の指定管理者の思惑と現実とのギャップがあり、少ない予算でやりくりする苦労は、はじめから承知の上でのことなのだ。県も市も議会も、この状況を無視することは決してないが、ここが指定管理者の腕のみせどころであり、1年という区切りのなかで、次へのステップが踏めるかどうかのターニングポイントであることに間違いはない。

 この4月には、地域振興ゾーンには、「夢古道の湯」がオープン予定である。
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夢古道の湯


 これができることによって、地域振興ゾーンの整備は概ね完了する。それにあわせて、さらなる発展と集客を、尾鷲市だけでなく、それぞれの指定管理者も切望してるはずである。

 3つの施設の相関関係がうまくいけば、この地へ訪れる観光客も地元住民も増加するに違いない。さらに満足度を与えることができれば、リピーターとなって安定した賑わいを演出することができるようになる。

 人・モノ・金の相関関係の難しさは、商売をかじっていてよくわかるので、紙に書いたようにいかないものであるが、手をこまねいていたり、何かの責任にするばかりでは先に進まない。あらゆるできることの全てを試してみて、それぞれができることとできかねることの接点を見出し、これを市や県や議会がバックアップするような仕組みづくりが必要不可欠であると考えている。

 地域が盛り上げていかなければ、外の目には響いてこないものである。
by owase874 | 2008-02-12 15:21 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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