伊勢新聞にみる指定管理者制度の功罪

 25日付の伊勢新聞のトップ面に、「危険な指定管理者制度」との目だった表題と、夢古道の湯のカットが掲載されていました。伊勢新聞らしいリポートだけに、尾鷲市に関することなのかと、何度も読み返すことになりました。

 内容は、「県立熊野古道センターは、県が抱える諸問題の縮図」とあり、隣接する尾鷲市の「夢古道おわせ」と「夢古道の湯」も矢面に立たされていました。なかでも厳しい指摘は、県立熊野古道センターの運営について、指定管理を受けるNPOの功罪が主でした。
e0105019_1563561.jpg
満月の夜、最高の眺め


 確かに、指定管理者制度については、私も過去に書き込みしましたが(指定管理者制度を考える)、まさにそれを裏付けるような記事であり、内容的にはもっと過激で攻撃的でした。しかし、集客やNPOの実態など、裏付けによる正論でもあるのですが、判断は個々によって違うにも事実です。

 現実問題としては、センターと尾鷲市の関連施設の相乗効果は目に見えず、小さなことからみても強く感じます。たとえば、夜間の営業をしていないセンターは、施設利用者がいなければ、早々と眼下の駐車場は施錠してしまいます(利用時であっても、半分は施錠)。「ここから歩いて浴場に行く人もいるだろうに…」なんて考えながら、いつも直角に切り替えして曲がります。

 住民や来場者が感じる連携や一体感は、このように僅かなことなので、「気づき」かあるかどうは、結局は「人の気持ち」になってしまうのですが、ごったがえす市の駐車場と、静寂な県の駐車場は、いかにも連携のなさを物語っているのではないでしょうか?

 また、指定管理を受けているNPOの実態は、新聞記事でも痛烈に批評していますが、「金がないから十分なおもてなしができない」では、指定管理を委託した意味がなくなり、わかっていながら丸投げした先にも問われることがあって然りでしょう。しかし、金を与えればよいものが出るかどうかでは、NPOの持つ特徴や特技、ネットワークの拡がりがないと、新聞記事にあるように、NPO自体の真価が問われることになります。

 同じように批評されていた「夢古道おわせ」や「夢古道の湯」も、現実の運営は楽観できるものではありません。最近になって、夢古道おわせの店長が辞任したことも、当然ですが明るい話題として受け入れられていません。日中の講座も、最初のような勢いがなく、「かげり」がでてきていることは、講座数の減少をみても、講座を主宰している人からも耳にします。公式ブログの更新の頻度と情報量のなさは、「あれだったら、しないほうがまだいいのでは?」と考えてしまいます。
e0105019_15354646.jpg
夢古道おわせ


 好調と伝えられている「夢古道の湯」も、それぞれの相乗効果がないと、単独勝ち残りは想定外です。また、それに応えるだけのキャパがないのも事実です。現状の尾鷲市にあった施設には違いないのですが、それは連携することが鍵となっているのです。
e0105019_15361997.jpg
夢古道の湯


 市議会議員としては、現在の立場で協力できることは、「積極的に利用する」、「利用を呼びかける」ことくらいです。しかし、率先する市民の顔であれば、仲間たちとともに惜しみない協力ができそうです。公私共に、尾鷲市の誇れる施設として、「多くの住民」で支えていくことが、何よりも求められているのではないでしょうか?

 伊勢新聞のレポートは、気分のよいものではありませんでした。

 そう思うのは、まさに「的を射た批評」だからであり、それを認めたくはない「そこに住む者としてのプライド」があるからです。半年後でも、1年後でも、「アカン」というその期待を、よい意味で裏切りたいと考えています。

 そのためには、「そこに住む者たち」の声なき声を、地上に押し出してくることが必要です。
by owase874 | 2008-05-27 15:32 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

プロフィールを見る

ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

質問や批評など、ご意見がございましたら、下記宛にお願いします。何かしらの方法で、きちんと対応させていただきます。ただし、ブログのコメントには、できる限り返答をいたしますが、端無自身の裁量になることをお許し下さい。

◆ブログ管理者
 未来874事務室
 熊野市飛鳥町佐渡462番地
 0597-84-1033
 kurage874@cream.plala.or.jp 

なお、たくさんの意見や考えをお聞かせ願いたいので、直接にお会いすることも可能です。日程調整などしますので、その旨をお伝え下さい。

facebookやtwitterにも登録しています。よろしくお願いします!

カテゴリ

プロフィール
議会活動の予定
コラム「温故知新」
端無の一般質問
定例会の報告
臨時会の報告
委員会等報告
議会改革報告
防災とまちづくり
教育とまちづくり
福祉とまちづくり
観光とまちづくり
住民自治を考える
産業振興を考える
公益行事への出席
地域の活動を知る
東紀州はひとつに
 
 
 
 
 
 
 
 

twitter

最新の記事

1年前を振り返る日、新たな決..
at 2015-04-20 14:58
熊野市の地方創生(移住交流編..
at 2015-03-14 17:29
議会が一枚岩になるということ
at 2015-03-03 00:41
【12月定例会の一般質問】熊..
at 2014-12-11 16:18
【丹レス主催】大杉の伐木と霊..
at 2014-11-10 13:17
これからの地方自治体
at 2014-10-30 14:14
【丹波水害復興支援_霊山寺と..
at 2014-10-30 09:52
【丹波水害支援_床下対応メイ..
at 2014-10-21 10:29
【東皐寺復興支援&クールダウ..
at 2014-10-09 11:23
【丹波水害復興支援】東皐寺、..
at 2014-09-26 12:31

以前の記事

2015年 04月
2015年 03月
2014年 12月
more...

検索

その他のジャンル