学校耐震整備計画における、PTAと教育委員会のバランス

 表題に関して、生活文教常任委員会が開催されたので、傍聴に行ってきました。

 尾鷲市における学校耐震化整備計画は、市長が交替したことにより、当初の計画に変更が加えられ、より現実的な内容で進めるという意図があるように感じています。この変更は、「理想的な満額回答から、現状の身の丈にあった必要最小限」とも言えますが、これが学校に子どもを通わせるPTAとの温度差となっています。

 PTAからすれば、子どもを耐震化のない、不安定と言わざるを得ない学校に通わせるのは、とうてい納得のいくものではありません。少なくとも、我が子が対象校に通学しているまでは、この理不尽さを訴え続けるでしょうし、無視できることではありません。

 しかし、現実は厳しく、行政の財政事情では、PTAが納得する回答を引き出せないのが現状です。さらに、PTAとひと言に言っても、各学校で事情が異なり、保護者の間でも考え方に温度差はあるでしょう。尾鷲市の財政を考えて意見する保護者もいれば、子どものことだけを考えて訴える保護者もいるからです。

 この温度差を痛切に理解し、行政や議会への提言を行うために、教育委員会が存在し、広く地域から教育委員が任命されているとの考えですが、今日の常任委員会でも、その教育委員会の尊厳や教育委員の1名欠員が話題になることはありませんでした。今日の話題ではないのかも知れませんが、尾鷲市における教育委員会の尊厳がとても低い気がしてならないのが私の持論にあります(これは尾鷲市に限ったことでもありませんが…)。

■日経BP社のサイトで、興味深いコラムがあります
 「教育委員会」とは

 何のために、行政や議会とも分権された教育委員会があるのかを、いま一度再認識する必要を感じています。この問題は、まずは教育委員の意見が反映されていなければならず、教育委員会と教育委員会事務局との連携が取れているのかどうかにも疑問点があります。そして、その疑問点の延長線上には、教育長と市長との連携不足まで感じてしまいます。

 今日の常任委員会で感じたのは、教育委員会事務局は、PTAの動向には神経を尖らせていても、教育委員会には特に何も感じていないのでは?と勘繰ってしまいました。名誉職とも揶揄される教育委員ですが、三権分立からみても、教育委員の存在が大きくなければ、学校現場は大きく乱れてしまいます。例えば、尾鷲市には1つの中学校と、1つの小学校だけであれば、PTAが政治的な尊厳を持っても然りでしょうが、学校規模も事情の異なる3つの中学校と、8つの小学校があるだけに、やはり教育委員会の尊厳が見直されるべきです。

 そのためには、1日も早く、1名欠員の教育委員を任命する必要があります。まずは、教育委員会の体制を万全にして、尾鷲市における学校教育を、名誉職からではなく、自治体の中の教育行政担う重要職として押し上げることではないでしょうか?さらに余談を申し上げると、PTAの意見が教育委員に反映されないということがあるのであれば、PTA幹部を教育委員に任命してもいいのではないでしょうか?

 いずれにしても、今日の傍聴の限りでは、田中教育長と奥田市長の見解の違いを感じずにはいられませんでした。ここが、出席していた議員からは、「市長のリップサービスだ」との声にもつながったのでしょうが、議会や常任委員会へ議題をあげる前に、教育委員会・教育委員会事務局・奥田市長の3者が、もっともっと議論して取りまとめてくる必要性があるのではないでしょうか?

 そのあたりの温度差が、PTAとの温度差にもつながっているのかも知れません。一方で、学校現場でこの問題に直視している、学校長をはじめとする教職員の意見もはっきりとしていないように感じます。また、この問題は、尾鷲市だけでは対処できない財政的な根本課題もあるので、県とのパイプを仕事とする両名の県議会議員にも、確かな情報に基づいた応援や支援を期待するところです。

 すべてにおける共通認識は、「子どもを犠牲にしない」で一致しているのです。
by owase874 | 2008-11-06 15:05 | コラム「温故知新」


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