議員の大勢は辞職を勧告、しかし市長は続投を表明

 今日の午後は、全員協議会でした。

 中川悪臭問題などの報告のあと(生活文教常任委員会の報告なので割愛)、市長に対する訴訟問題の進捗状況を聞きました。勝訴を明言する市長に対し、あくまで裁判長の判断と、諭される場面もありました。個人への訴えを取り下げての訴訟には、私自身も違和感を感じる気持ちがあります。しかし、それを被告人となっている市長が飛び越えて発言することには、「税金投入されて裁判している現実を見ても、今は推移を見守りましょう」との考えです。

 4つ目の議題である、奥田市長の税理士法違反問題は、全15名の議員のうち、議長・副議長を含めた14名が発言した形となりました。14名の発言はさまざまでしたが、共通していたのは、奥田市長に対する辞職勧告と言っていい内容でした。私もその一人として発言しましたが、奥田市長からは、「反省はしているが、(自らの)処分や進退は司直の判断に従う」との答弁に終始しました。

 それもひとつの反省ですが、自治体トップが書類送検され、自ら税理士法違反の事実を認めている中で、自らの処分も進退も、司直の判断が出てからとなれば、それまでの奥田市長は、どのように部下である職員に振る舞い、市政を管理運営していくのかなどの大きな疑問が残ります。

 私が質問した内容とやりとりは、次の通りです。

 Q.市長選に立候補時、選管(選挙管理委員会)には「兼業について問題ない」と言われていたと発言しているが、税理士法まで確認する義務は選管にはなく、判断はあくまで個人の責任ではないか?

 この議題の前段で、選管の判断について議長が発言してたので、確認の意味で議長に問うた結果、「その判断は立候補者側にある」とのことでした。これですと、奥田市長が言っている「選管には兼業を認められていた」と言うような受け取り方をできる発言はできなくなります。本人も確認を怠ったと言っているので、選管の判断は言い訳にはなりません。

 Q.尾鷲税務署管内で、税理士法違反となる兼業が禁止されていた税務上の仕事はしていたのか?

 奥田市長自らの発言で、「管内でも仕事をしていた」とのことでした。そのときに、税務処理された書類(申告書など)を、尾鷲市役所内の税務課に提出していたことになりますが、「市長の身であるのに、税理士としての仕事の書類を、部下である職員に渡したときの心境は?または、職員がどのような感情を持つと考えなかったのか?」と聞きました。このときの返答はあいまいでしたが、のちの発言の中で、「管内(尾鷲市内)で税理士としての業務をしていたが、癒着などは決してしてしていない」とありました。まさに、これが税理士法で禁止されている市長職との兼業であり、奥田市長が賢明に仕事をしていたとしても、第三者が見る目は違う場合もあるし、職員が受ける印象は、「市長が提出してきたものだから…」であったかも知れません。

 この点をみても、市議会議員時代の奥田市長がもっとも嫌っていたことであり、前市長に対して言葉を荒げて詰問していたはずです。相手が癒着がないと言っても、批判と追求の姿勢であっただけに、立場が変わるとこれほどまにトーンダウンするのかと、なかばあきれてしまいました。だからこそ、その認識の甘さが書類送検に繋がっており、私が辞職によって市民の判断を問うことはできないのか?と詰め寄った場面でもあります。

 Q.現状で、市長と職員の橋渡しもしている総務課長に、この件の心境など聞かせていただきたい。他の職員も含めて、どのように感じていると捉えているのか?

 この質問には、議員の中からも、「市長を前に言えない質問だよ」との声もありましたが、その通り、「コメントを差し控えさせていただきます」との返答でした。しかし、これが職員の気持ちであり、その声の代弁もしているつもりでした。少し強引過ぎると、私自身も考えながらでしたが、奥田市長になってから、職員に対して処分を科したことがあるはずです。そう言えば、就任当初の発言の中でも、「(奥田市長本人の)体調を壊すくらいに職員を怒ってしまった」と言っていた記憶もあります。

 自治体のトップであるだけでなく、職員を抱える職責にいる人間が、自分の不祥事には甘いとなれば、今後の市政運営に支障が出るのではとも考えてしまいます。これは、いくら本人が大丈夫と言っても、とうてい信じることができかねます。このときの全協でも、奥田市長の背後に控えていた職員たちが、職務であったは言え、関係する法律や規律集をめくりながら、議員の質問に追われていました。しかし、本来はしなくてよい作業であるだけに、自らの不祥事が引き起こした対応(処分)だけでも、自らの言葉と行動で発言してほしかったです。

 以上の質問をしましたが、奥田市長の判断は翻ることはなく、これ以上の質問は必要なくなりました。その代わりに、「奥田市長の考えが変わらないとなれば、(辞職するべきだと考える)私ができることは、市長に対する不信任決議です。この決議には、他の議員のこともありますが、私も尾鷲市民の負託を受けた議員としてここにいる以上、市民の将来や未来を考えると、一刻も早く辞職していただくためには、そのひとりとなることを宣言しておきます。これ以上、尾鷲市を停滞させるわけには行きません。」と発言し、私の質問を終わらせました。

・・・

 奥田市長にとっては、ほぼ全ての議員から指摘を受け、それが辞職を促す勧告であったことからも、この重さを痛感してほしいと考えています。奥田市長を応援する、または擁護する意見もあるでしょうが、この日の全協では聞くことができませんでした(少数意見だとしても、発言するべきでなかったのか?とも考えています)。市長も議員も、それぞれが尾鷲市民の負託を受けているだけに、市民にとっても複雑な気持ちが交差しているかも知れません。

 「市民に対して説明する」のであれば、全市民の声を聞くことは事実上不可能なので、もう一度負託を受ければいいのですが(辞職して市長選挙)、それもしない中で、はたしてどれだけの市民を納得させることができるのかも不明です。

 煮え切らないまま、それでも市民が置き去りにされていないかを自問自答しながら、この危機をどのように乗り越えるのかを再検討する必要性を感じました。
by owase874 | 2009-01-31 01:00 |  


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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