発達障害児の教育を考える

 もうすでに放送が終わっていますが、NHKのクローズアップ現代の番組内容が、私にとってタイムリーなので紹介します。

 「才能を開花させよ~どう支える発達障害児~」というタイトルで、発達障害の子どもたちを、社会に適応させ、才能を開花させるために、どんな支援体制が必要なのか考えていく番組内容です。短い時間でどれだけ答えに迫れるかが興味深いですが、結果としては、その時間に他用ができてしまい、見入ることができませんでした。再放送が無い番組なので、非常に残念です。

 最近、三重県においては、伊賀市の新年度予算で、発達支援センター運営事業として451万1千円を計上したと報道されていました。センターは、発達障害児やその家族の支援を強化するために、県内3例目として設立されます。実務としては、保健士や保育士など5名の相談員が、乳幼児期から就労期までサポートすると言うものです。伊賀市には市民活動センターW.T.Aまちづくりセンターがあるので、これらとの連携も想像できます。また、教育現場に出向いて、指導や助言を行うとのことで、この点でも興味深い取り組みだと関心を持っています。

 発達障害やその可能性が高い子どもは、それこそ私が幼いころは、「いつも落ち着きが無い子」、「何度やっても覚えられない子」などと評価され、先生にいつも怒られたり、同級生からもお荷物的に見られることもありました。それが、やがて病名のつく障がいだと知ったのは、恥ずかしながら大学の講義からでした。このときに、「将来的に大問題となるのでは?」と、おぼろげながらに講義を受けた記憶が残っています。

 その後、端くれながら教壇に立つようになると、どうしても目に付く子どもがいることに気づきながら、それでも解決策を見出せないままでした。この頃は、発達障害よりも心身的に弱い子どもが気になっていたこともありますが、教員時代に取り組めなかったのが、今の関心ごとになっています。言葉だけが先行していた教員時代の後悔があるので、地域の課題として取り組むことの必要性を強く感じています。

 それは、発達障害児を持つ保護者にとって、我が子が将来自立していけるかが大きな課題です。そのためには、基礎基本を学ぶ小中学校での取り組みが、何よりも気になるところです。身体的な障がい者も同様ですが、発達障害児の教育環境は、保護者の希望に対しての格差が大きいのが現実です。もちろん、対応する教員の苦労や努力には感謝しながらも、「本当は、もっとこうしてほしい」との思いが強くあるように感じています。それは、保護者にとっては、義務教育で学ぶこと以上に、将来の自立が見通せる教育を必要としているからです。この件については、教員以上に、関心を持って調べている保護者が多いとも感じています。

 おそらく、今日の番組は、この点にもクローズアップしていたと考えられますが、学校現場だけで対応できかねる状態が、今の学校にはあるのではないかと推測できます。障がいにも種類があり、発達障害といっても、個々で対応が違うので、このことだけでも教員にかかる負担は大きいです。それに、クラス運営や求められる要求や要望が多様化しているなかで、教育の限界がきているのではとも考えてしまいます。荒れる学級が問題になった時代もありましたが、その荒れ方も多様化している中で、学校を支えるのは先生とPTAだけと言う時代からの変革も求められている気がしています。これは、自治体としての施策を必要とする課題に違いありません。

 これが、伊賀市に新設される発達支援センターのような、地域の課題として支援していく体制づくりに繋がっていると考えられますが、県内でも3例目と、まだまだ手探りの状態だとも言えます。しかし、尾鷲においても、既存にある施設や環境や組織を利用しながら、関係することが緩やかにネットワークを構築し、それぞれが情報共有するだけでも、解決の糸口は見つかるような気がしています。

 私の市民としての取り組みの中に、このネットワークを構築していく試みを始めています。半年以上経過しますが、関係者が集まって情報共有する作業をしています。それぞれの苦労や行き詰まりや取り組みを共有するだけでも、個々が抱える課題はネットワーク化されます。想定には、その答えのひとつが、支援センターの設立も想定しているので、ここは議員の立場で必要性を訴えることもできようかと考えています。

 自治体を形成するのは、そこに住む人たちです。

 ただ単に住んでいるのではなく、充実感と満足感を持って住み続けるには、全ての住民がそれぞれの立場を理解し、共有し、共存していくことです。これは、理想でもありますが、実現できない課題ではありません。私は、人権問題や障がい者問題が、この理想の足を引っ張っていると感じるので、自分のライフワークとしても取り組んでいくことで、「同じ地球に住む人間」と言う単純明快な答えを、この地域で見つけ出したいと考えています。

 私にできることは少しですが、この少しを補完し、今の平均値を上げていく人材が、この地域にはたくさん存在しています。関心を持っている人から、情報共有を始めていけば、無関心だった人にも影響を与えるのは必須です。まずは、関心があるもの同士、現状把握をすることが必要です。

 こういった取り組みは、田舎や地方であるからこそ、率先できる内容ではないでしょうか?
by owase874 | 2009-02-11 00:21 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


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当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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