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再任用制度について

16日の全員協議会で、来年度に、再任用制度を適用した退職予定者の雇用が先送りとなった報告を受けました。事実上の凍結措置です。

ここまで至った経緯は、明らかに岩田市長をはじめとする執行部の先走りです。独善的とも言える再任用制度の適用は、大きな疑念を議会に与え、市民にも同様の怒りをかったことでしょう。「市民目線と現場主義」が、岩田市長の十八番でしたが、毎朝のように魚市場に通いながら、そこで仕事に従事している人たちの気持ちを汲み取れなかったのかと疑いたくもなります。

しかしながら、議会がこの問題を取り上げたのは、生活文教常任委員会での飛び越えた議論からでした。そもそも再任用制度は、総務産業常任委員会が所管になるので、生活文教常任委員会では所管外の議論となります。しかし、発端はどうであれ、ここまで問題を大きくしたのは、やはり執行部の不手際です。また、執行部のゴリ押しを、さらにゴリ押そうとする中垣議長の迷走ぶりも大きく影響しています。執行部との癒着体質と捉えかねない言動が過ぎると感じるので、やはり早期退任が望ましいと確信しています。おそらくは、正常な判断ができかねる状態かも知れません。

全員協議会で聞いていて、「市長は本質をわかっているのか?」と感じたことは、「議会が認めた条例であるが…」という言い回しです。確かに、再任用制度の条例は、過去に議会が反対少数ながらも、大いに議論をされた経緯があります。しかし、再任用そのものは、職員数の減に対する年齢層の平準化の意味でも、諸手を上げて反対する制度ではありません。私も、新規雇用や中途採用などを増やすよりも、再任用で平準化を図る方が、財政的にも妥当かとは考えています。ただ、今回の疑念は、”再任用=コミュニティーセンター長”という構図があっての話になっていたことです。

公民館をコミュニティーセンターに移管するだけでも多くの議論になっているのに、その長に再任用を配置する案は、当初より議員の反論も多いはずです。ここに疑念と怒りをかっているのは言うまでもないはずです。必ず、コミュニティーセンターの移管についても、このままいけば大いに問題ありと判断されることも必至です。また、1ヶ所の公民館を想定しての規則変更なども指摘を受けています。突然に出たこれら機構改革を見ても、政権末期のような醜態が続いているともみえてしまいます。

また、再任用制度の議論となった先の生活文教常任委員会で、「再任用の年収は約400万円」という副市長の発言も、大いに独り歩きする原因ともなりました。市職員の平均年収が自治体トップクラスであるのに対し、尾鷲市に住む多くの1次・2次産業従事者は、明日をも知れぬ生活に奔走しています。公務員以外の全てが、低い年収で自治体を支えているのに、「公務員ばかりが得をするのか」という声なき声を聞き取れなかったのでしょうか?

すったもんだの挙句、再任用制度の適用は見送られました。コミュニティセンターについても、同様の見直しなどは有り得る話です。議論は大いにけっこうで、尾鷲市が良くなる議論は尽くせるまでやるつもりです。しかし、執行部が独走し、議会を蔑ろにするのであれば、本会場での採決でしか、その回答を示すことができないのです。それが議会であり、そもそもそういうものなのかも知れません。
by owase874 | 2012-02-18 16:33 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

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