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少ない人口だから、少ない地域資源とは限らない

 新宮市熊野川町嶋津を訪ねました。

 人口わずか15人の集落ですが、日本一小さな嶋津観光協会があります。この嶋津は、熊野川を挟んで、紀和町小川口の対岸です。2011年の台風12号では、大きな被災と被害を受けています。
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瀞大橋


 嶋津に行ったのは、ここの観光協会主催の山行に同行するためですが、最近、「死ぬまでに行きたい!世界の絶景日本編」に紀和町木津呂が出ていたからです。撮影場所が嶋津の山中でも、写っている場所が熊野市内だったので、なにか連携できることがあろうかと感じたからです。
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絶景ポイント


 山行ルートとしては、昔の生活道であった山道から尾根道に入りますので、往復4時間くらいです。しかし、急登や尾根の交差点などもあるので、素人での登山はオススメできません。興味関心のある方は、嶋津観光協会のガイドを依頼することになります。興味深いのは、ここに自称とはいえ観光協会があることで、そういったことも含め、率先する地域住民が活動していることです。こういったことは、この地域でもすぐに取り組むことができます。
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嶋津観光協会


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木津呂の集落が見える


 三重県、和歌山県、奈良県にまたがる熊野川を挟んだ集落は、川船で行き来できることからも、古来より川が生活の中心となって交流がさかんでした。川が生活を隔てていなかったからですが、自治体の境ということで連携しきれいていない現状が残念でなりません。この地域の世界遺産登録も、自治体の境で隔たりがあるわけでもなく、連携してこそ意味をなし、意義を発揮できるように感じてなりません。

 嶋津観光協会や、主宰する平野さんを見ていると、人口が少ないからといって、地域資源が少ないわけではありません。探せば、あるいは見渡せば、地域資源は人口よりも多いはずですし、嶋津観光協会を見習って、この地域の絶景を集める作業をしてみることオモシロイかも知れません。私でも、在住する飛鳥町の絶景を10個位はスラスラと言えます。とくに、熊野川を挟む集落は、自治体間の連携なくして存続なしと言えるのではないでしょうか?熊野川を見ていると、日本のどの有名河川にも引けをとらない魅力と資源に溢れています。
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今回の参加者


 世界遺産となった紀伊山地の霊場と参詣道は、和歌山県の山中に霊場が点在しています。三重県側で言えば、そこに至る熊野古道が登録された主なポイントで、関連しているポイントを探せば、もちろん登録にはない史跡や銘跡も数多くあります。私がこの地域で世界遺産登録を新たに進めるとすれば、花の窟や産田神社、大馬神社、丹倉神社、神内神社、神倉神社などの原始的な巨岩信仰や関連施設は、別件で世界遺産登録を申請していいのではと感じるほどです。

 とは言え、嶋津観光協会を訪れ、書籍にも登場する木津呂を眼下に仰ぐと、三重県も和歌山県も奈良県も、自治体の境目というだけで、人の生活は別物だと感じたところです。とりあえずは、熊野市においては、国道311号線に点在する集落や、この熊野川沿線の集落は、地域資源の宝庫であり、一過性で終わってしまうような観光にばかり力を注ぐ以上に、もっと着目していいのではと考えています。

 連携するって、行政単位でなくて、人と人とが近道です。

■【非公認熊レス山岳部】死ぬまでに行きたい!世界の絶景に行く
 http://crepm.exblog.jp/22417204/
# by owase874 | 2014-07-30 17:50 | 観光とまちづくり

海軍熊野灘部隊戦没者慰霊祭

 尾鷲市において、2つの慰霊祭に参列しました。

 熊野市議会議員としては、私のみの参加でしたが、尾鷲市に在住していた頃からの縁があっての参列でした。当時、第2次世界大戦末期に、尾鷲湾で実際にあった戦争を知り、体験した人たちへの聞き取りや、当時の資料を集めて冊子をつくったことが、のちの慰霊祭への参列に繋がりました。
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白石墓地にて


 午前中は、白石墓地に建立されている海軍熊野灘部隊の慰霊碑の前で、政治団体主催の慰霊祭に参列しました。熱波のような暑さのなかで、古式ゆかりの神式による慰霊祭でした。祝詞を聞いていると、尾鷲神社の加藤宮司さんの思いが込められており、147名の英霊たちの冥福を祈るばかりばかりでした。
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多用途支援艦えんしゅう


 午後は、三重県隊友会と三重県水交会主催による慰霊祭に参列しました。3年目になる慰霊祭は、多用途支援艦えんしゅうの甲板で開催されます。張り詰めた空気のなか、ここでは献花による慰霊祭となりました。海風が時おり吹くとはいえ、とても暑い中となりました。
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海上自衛隊所属


 この慰霊祭で、私が大事にしたいと感じていることは、この地域でも、尾鷲湾でも戦争があったという事実です。身近な戦争では、民間人や兵士ばかりが犠牲になり、戦争をはじめた根本のような人たちは、非常に強固な守りのなかで指示を出すだけです。私は、それが理不尽に思えてならないし、こうして犠牲になった兵隊さんの心中を想像すると、「二度と戦争はしてはならない」と感じるのです。
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慰霊祭


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コンパクトな艦船


 「尾鷲にも戦争があった」という冊子を仲間たちと制作したとき、聞き取りをした当時の体験者の人たちは、一様に戦争は悲惨やったと口を揃えました。この上ない悲惨な経験したから、それ以外のことはなにも苦労せなんだとも言っていました。想像しかできませんが、戦争とはそういうものだとつくづく感じました。広島や長崎の原爆、東京大空襲などしかピンとこない私でしたが、身近な戦争を知れば知るほどに、その理不尽さと悲惨な現実は、忘れてはならないと感じるばかりです。

 7月27日は、私にとっては戦争を考える大切な日となっています。
# by owase874 | 2014-07-27 23:34 | 公益行事への出席

平成26年度コーディネーター養成講座~農山漁村起業のすすめ 日本の田舎は宝の山~

タイトルが長いですが、こんな講座に参加しています。

 講師先生の大遅刻で、当日90分以上も開始時間が遅れるというハプニングもありましたが、講師先生の弾丸トークで1回目が終了しました。率直に思うことは、「勢いって大事やな」ってことです。そして、この勢いって、どこに出力させるかで、有名にも無名にもなるんやなってことです。同じことをしていても、同じステージには立てないとも感じました。いいか悪いかは別にして…
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曽根原 久司 氏(NPO法人えがおつなげて代表理事)


 曽根原講師先生が主宰するNPO法人の公式サイトを見ても、企業や人材育成のページには、かなりの熱が入っています。農山漁村などの田舎と繋がりたい企業がこのページをみれば、このNPO法人がなにをコーディネートしてくれるのかが一目瞭然です。反対に、個人の就農希望者や、こじんまりとした田舎暮らしを望む人には、このページで得られる情報は少ないようにも感じます。しかし、目的とターゲットがしっかりとしているから、人は迷わず、取捨選択できるのだと感じています。

■平成26年度コーディネーター養成講座~農山漁村起業のすすめ 日本の田舎は宝の山~
 http://www.pref.mie.lg.jp/MURAS/HP/satoweb/h26/coordinator/h26coordinator.htm

 そもそも、私がこの講座を受講する気持ちになったのは、単に学びたいという気持ちが第1義ですが、田舎ビジネスで田舎を食い物にする場面もときとして見てしまうので、ちゃんと田舎側も知恵をつけないとと感じたこともあります。少数ですが、公的機関とタッグを組む中間支援的民間事業者のなかには、田舎とそこに住み暮らす住人をいいように動かせて、事業年度が終わると底が縁の切れ目ということが無きにしもあらずです。そうやって疲弊していく田舎をこれまでも垣間見ることがあったので、そういったプログラムに乗らずに汗をかいている田舎の現状もあるのに、そのギャップを埋めたいと感じたことも受講の理由にあります。また、熊野市で実践されていることのあと押しにもなりますし、新たに実践したい人へのアドバイスもできるようになります。
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ワークショップの発表


 時間が押しているなかでのワークショップは、ちょっと付け焼刃的な感じもしましたが、この講座の目的が明確な田舎ビジネスの起業であると感じたところです。田舎をターゲットにビジネスモデルをつくり上げていくことが、この講座の趣旨であり、全6回の講座が来年1月まで組まれています。

 今回、私は熊野市議としてでなく、中間支援組織である東紀州コミュニティデザインの事務局長として参加していますが、主宰する一般社団法人熊野レストレーションからは、熊レス監事も参加しました(私は代表理事です)。また、熊野市の地域おこし協力隊や、農政担当の熊野市職員も参加していて、多様な主体となる熊野市からの参加が4名と、参加者のなかではいなべ市からについで多かったです。こういった無料の講座は、ときとして受講マニアも紛れ込んでいることもありますが、講師先生も言っていたように、「毎年、脱落者がいる」そうなので、そのなかに入らないように、皆さんについて行けねばと感じたところです。

 中山間地域でのビジネスモデルとして、すでに試行錯誤しながらやっている私ですが、少なくとも、熊野市やこの地域にとっては、この受講が無駄なことではないのは確かです。
# by owase874 | 2014-07-25 10:04 | コラム「温故知新」

元飛鳥小学校のいま、これからの利活用

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 飛鳥町大又地区にある、元飛鳥小学校です。

 私が小学生の頃は、飛鳥町には3つの小学校がありました。母校の日進小学校、小阪小学校、飛鳥小学校です。多大な苦労を皆さんがして、現在は、飛鳥小学校として、元日進小学校に統廃合されています。しかし、その飛鳥小学校も、隣町の五郷小学校と並んで、少子化の波が押し寄せています。とくに、五郷小学校については、児童数の減少が著しく、新入生が1名もめずらしくありません。保護者からの声のなかにも、飛鳥小学校との合併を耳にします。

 その元飛鳥小学校は、3つの小学校では一番新しく、もちろん耐震性もありました。しかし、統廃合されたあとは、特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人に譲渡されたと聞いていました。私が熊野市議になる前のことですが、ようやく手を入れはじめています。大又を巡ったときに、外から様子をみていますが、運動場には鉄骨が組まれて、旧校舎の玄関も中も、大きく構造変更がされています。

 このことについては、予算も事業にも関わっていないので、とくに議員的な意見はできませんが、いち市民としては、「これでよかったのかなあ」とは感じます。もちろん、ここが再生されることはいいことで、跡地利用の手段の一つとしては、この地域では画期的です。また、雇用面や利用面でも、各自治体のお手本になると感じています。

 飛鳥町で言えば、旧飛鳥中学校の跡地利用が気になります。いまは、飛鳥出張所が臨時的に入っていますが、ほかの教室は利用されていません。耐震やインフラの問題もあるでしょうが、2011年の水害で被災した体育館やその周辺施設も含め、利用されないままの放置は景観もよくないです。利用できるのであれば、ちょっと考えていることもあるのですが、出張所が入っている以上は、警備上も問題もあるだろうから、なかなかいい返事はくれないかも知れません。ただし、気にはしています。

 飛鳥町に限らずですが、大きな建物、とかく小中学校の休校や廃校については、熊野市内にも広く点在しています。使えないものについては、取り壊すのが一番だと感じますし、利用できるものについては、元飛鳥小学校のように、柔軟に対応してもらえると活路も見いだせる気がします。一番いけないのは、放置しておくことなので、すべての休廃校を調べながら、その後の利用を考えています。

 どうですか?いっしょになって考えませんか?
# by owase874 | 2014-07-20 02:07 | コラム「温故知新」

いろいろあるやろが、使わせたって欲しいなあ…

 お・も・て・な・し・ってなんだろうって考えます。

 現在のところ、理由はわかりませんが、この駐車場のことです。
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鬼ヶ城センター用駐車場


 それまで、門は開門されていてました。公共トイレも道路向かいにあるので、トイレ用の駐車場がいっぱいのときは、ここに停めてトイレに行く人もいました。とくに、大型トラックなんかが利用するときは、ここで回転もしていました。熊野尾鷲道路から大泊インターチェンジを降りてくると、一番最初にあるトイレがここになるので、利用率は上がっていると感じています。

 それが、最近見てみると、堅く門が閉められていました。中に停まっている車は、鬼ヶ城センターの関係者のようですが、手で開け閉めができるようにはなっていました。でも、閉まっているのを開けてまで、停める人はそういないでしょうね。なんか、「来るな、入るな」と言われているようでもあります。そこで、私なりに考えた理由は2つあります。

 一つは、鬼ヶ城センターへの誘導を期待し、ここに停めさせない。

 もう一つは、大泊海水浴場へのお客さんを停めさせない。

 前者で言えば、ここで休憩されると、本来の目的である鬼ヶ城センターの臨時駐車場の役目ではなくなります。後者で言えば、周辺に海水浴客用の有料駐車場があるので、そこに配慮した結果です。
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右に公共トイレ


 いずれにせよ、「世知辛い」、「だとしてももったいない」が、私の感想ですが、先だっては、松本峠を歩くお客を待っている観光バスが、門の外で待機をしていました。なんとも手ざまな感じで、あれだけ広いスペースは、公共の持ち物であるのに、多くをシャットアウトしているようにも感じました。また、鬼ヶ城センターに通じる道路上への路駐も多く、たいがいはトイレの使用ですぐに動きますが、大泊インターチェンジを下りてからの景観も、この周辺には”見せ場”がないので、鬼ヶ城センターへの誘導には苦労していると感じます。ましてや、もしもそれを期待して閉門しているのであれば、なんとも”おもてなし崩し”に感じます。

 こんな感覚は私だけかな?
# by owase874 | 2014-07-20 01:43 | コラム「温故知新」


市民活動の延長線上に、市民目線の政治があると考えています。


by kumano874

ご挨拶とブログの概要

当ブログに来ていただきありがとうございます。私が政治に関心をもったのは、災害現場でボランティアとして活動しているときに、どうしても市民活動・NPO活動だけでは届かない声があると感じてからです。1995年の、阪神淡路大震災のときです。それ以降、政策提言できる市民活動を合言葉に、さまざまなことを実践しています(市民派向けのブログもあります。こちらCafe_CReAM モノ語り)。


これまでの思いが実現したのが、2006年11月から、2期6年半在職した尾鷲市議会議員でした。3期目の挑戦には苦杯しましたが、貴重な実体験をさせていただき、条例の制定を中心にした議会改革や、市民活動で培った政策提言を直接できる立場として、負託の重さを実感することができました。

また、尾鷲市議として負託をいただいてからは、この地域ではいち早く、議員活動をお知らせする手段の一つとして、このブログを活用しました。当時のことも含め、日々私が何を感じ、何を考えているかを綴る活動報告にもなっています。なお、2014年5月1日からは、三重県熊野市議会議員として、あらたな1歩を踏み出します。

ときには辛口の意見もありますが、東紀州における公益や市民益を考える一人の意見として読んでいただければ幸いです。

質問や批評など、ご意見がございましたら、下記宛にお願いします。何かしらの方法で、きちんと対応させていただきます。ただし、ブログのコメントには、できる限り返答をいたしますが、端無自身の裁量になることをお許し下さい。

◆ブログ管理者
 未来874事務室
 熊野市飛鳥町佐渡462番地
 0597-84-1033
 kurage874@cream.plala.or.jp 

なお、たくさんの意見や考えをお聞かせ願いたいので、直接にお会いすることも可能です。日程調整などしますので、その旨をお伝え下さい。

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